全国の悩める看護師の皆さんこんにちは。
あなたはどんな患者さんと出会ってきましたか?
面白い。
個性豊か。
こちらが元気づけられてしまう患者さんもいますよね。
しかし中には少し困った患者さんも・・・。
今回はそんな「患者さんとのトラブル事例」を3つ紹介したいと思います。
患者さんとの関係に悩んでいる方は、ぜひご覧ください!
コールマットが原因で骨折
O.Sさん(女性20代)
内科3年
26歳女性、既婚。
看護師歴3年、基本的な看護技術はあります。
働いている病院
救急指定病院
患者さんの困った行動
転倒の危険性がある患者さんだったので、コールマットを敷いていました。
その患者さんは昼間は寝ていて静かなのですが、夜になると活動的になります。
さらに認知症で夜間頻尿もある患者さんだったので、夜勤中常にナースコールが鳴っていました。
衝撃的エピソード
家族が来ている時だけはコールマットの電源をオフにして、帰る時に必ずオンにするようにと説明していました。
ある日オフのまま帰ってしまわれたため、患者さんがコールマットを踏んでいるのにナースコールが鳴らなかったのです。
そしてポータブルトイレに移動する時に、足を滑らせて転倒・・・。
骨折をして、治療が必要になってしまいました。
家族の対応
後日、家族から「なんてことしてくれたんだ!骨折分の治療費が増えたじゃないか!」とクレーム。
1番の原因は、家族がコールマットの電源をオンし忘れたことです。
それを説明すると「俺が悪いってことか!なんて病院だ!」とさらに怒る始末。
最終的には病院側が平謝りする結果となりました。
学んだこと
上記のことがあってから、コールマットの電源オンオフの確認を徹底するようになりました。
コールマット対応の患者さんのご家族には「帰る時はコールマットをオンにして下さい。」と声を掛けます。
ご家族が帰られたらすぐに患者さんの部屋に行って、電源がオンになっているか確認しに行くことにしました。
また自分が休憩中や他の業務をしている時に帰られることを予測して、リーダーや他のナースに注意喚起を呼びかけました。
攻撃的な患者さんに困った
E.Hさん(女性40代)
透析室3年 病棟(腎内科・泌尿器科)13年
47歳の正看護師です。
看護師歴17年目になります。
2人の子供を養うために取った資格でしたが、二人の子供は成人し、娘は私と同じ看護師の道を選びました。
働いていた病院
19床の有床診療所です。
全身麻酔下を含めた手術が1週間に10症例以上、抗癌剤治療・腹膜透析導入・腎不全保存期等の患者が入院する病院です。
外来・外来透析・手術室・病棟の4部署があります。
患者さんの困った行動
腎不全保存期の患者さんが入院されてきたときの事です。
その患者さんは認知症の診断を受けており、スタッフや他の入院患者さんに対し攻撃的・暴力的でした。
身体も大きく、暴れだすと物を壊したり、人を叩いたりすることもあります。
急に豹変するため、場合によっては鎮静剤の使用が必要でした。
気持ちを落ち着かせるために、散歩に連れ出すのが日課になっていました。
衝撃的エピソード
いつものように落ち着かない患者さんを、介護士スタッフと看護学生が散歩に連れて行きました。
10分後、看護学生が詰所にやってきて「患者さんがスタッフを振り払って歩いて行ってしまった。」と報告してきました。
すぐに患者さんを追いかけると、大通りを走る車を止め、道路を横断している患者さんの姿が見えました。
車に轢かれる寸前の危険な行動、介護士さんも必死に止めていました。
なんとか介護士と二人でなだめながら、病院に連れて帰ろうとしました。
しかし患者の表情は険しく、介護士も私も叩かれ蹴られ、全く歯が立ちませんでした。
結局、外来透析患者用の送迎車にきてもらい、病院に帰りました。
家族の対応
この患者さんは、夕方から夜間にかけて特に落ち着かなくなります。
夜間に他の患者さんとのトラブルが続き、ご家族と相談の上、夕食後から朝食前までご自宅で過ごすようにしてもらいました。
ただ、患者さん同士のトラブル時に、相手の患者さんを悪く言い同意を求められて困りました。
心がけていること
病状や認知症等の基礎疾患にかかわらず、どの患者に対しても同じように接することです。
ナースコールが止まらない
I.Rさん(女性30代)
脳外科6年、内科5年
31歳女性、看護師になり11年になります。
急性期の総合病院に6年勤務し、その後結婚を機に退職。
出産後また働き始めました。
現在は慢性期の総合病院に勤務して5年、夜勤もしています。
夫と子供の3人で暮らしています。
働いていた病院
現在の病院は400床弱のところです。
救急病棟やICUは無く、手術も多くはありません。
リハビリや内科治療が主です。
私は内科病棟に勤務していました。
長期入院の方が多く、手足が不自由だったり、認知症の患者さんが多いです。
患者の困った行動
脳梗塞で片麻痺の80代女性です。
日中はとてもおとなしくて、話しても面白く、よく一緒に散歩に行ったりしていました。
しかし、夜になると性格が激変してしまうのです。
消灯を過ぎたくらいから、ナースコールが鳴ります。
行ってみると「寂しい。一緒に寝て欲しい。」と言うのです。
しばらく付き添い、寝たかと思ってその場を離れるとまたコールがあります。
その繰り返しです。
安定剤をあげるのですが、なかなか寝てくれず、ナースコールの連続でした。
これは退院するまで、毎晩のように続きました。
衝撃的エピソード
夜にナースコールのコードをハサミで切っていた事です。
ハサミなど危ない物は持ち込まないようにしていたのですが、どこからか持ち出し使っていたのです。
暗がりの中その光景を見て、本当にビックリしました。
家族の対応
その患者さんの退院支援をしていた時に、自宅へ帰ってほしくないと家族に言われてしまいました。
あまり手のかからない方だったのですが、家族の方には猛反対されたのです。
結局、医師から再度説明をしてもらい、自宅へ帰ることになりました。
心がけていること
忙しい時でも、きちんと向き合って話をする事です。
そうする事で信頼関係を築けるし、患者さんの小さな変化にも気付く事ができると思うからです。
まとめ
いかかでしたか?
3人のトラブル事例を紹介しました。
どの患者さんも好きで病院にいるわけではありません。
寂しい・・など、困った行動の裏には何か理由があります。
それに気づいて、患者さんにもその家族にも寄り添って看護することが大切です。
そうは言っても、自分勝手な困った患者さんがいなくなることはないでしょう。
上司に相談したり、同僚と協力して、乗り切ってくださいね!