私が看護師に向いてないと思うワケ~3人のリアル体験談~

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「私って看護師に向いてない・・・」
そう思ったことありませんか?

私ですか?
もちろんあります!
今でこそ悩むことは少なくなりましたが、新米ナースのころはもう・・・
何をやってもダメ出ししてくる、キツイ性格のプリセプターと合わなかったんです(/_;)
しょっちゅう落ち込んでいました。

人それぞれ理由はもちろん違いますが、「向いてない、辞めたい」と思ったことのある看護師さんはとても多いそうですよ。
そこで今回は「看護師に向いてないと思った体験談」をピックアップしてみました。
ぜひご自分の体験と比べてみてください。

針を持つ手が震えてしまう

S.Nさん(女性20代)
内科2年

内科病棟に2年勤務した看護師です。

勤務する病院

地域に密着した中規模の総合病院です。
急性期の内科病棟で勤務していました。
脳梗塞や心不全の患者さんが多かったです。

向いてないと思ったとき

点滴や採血などの医療処置の際に、針を持つ手が震えてしまうことです。
点滴の処置が多い病棟でしたが、留置針を血管にうまく入れることができなかったのです。
点滴の途中で針が抜けて、漏れてしまうこともありました。

何度も失敗するので、患者さんからクレームが来たり「あなたには針を刺してほしくない」と面と向かって拒否されることがありました。
参考書や看護雑誌を読んで、点滴や採血を上手にする方法を勉強しましたが、実際に針を持つと指先が震えてしまい、何度も失敗しました。
また、うまく針が刺さらなくて、先輩に助けを求めることもありました。

どう向き合ったか

最初はやめることも考えました。
しかし「人間には得意不得意がある。仕事は針を刺すことだけではない。どうしてもできないことは人に任せて、その分ほかのことを頑張ればいい。」と先輩からアドバイスをもらいました。
この言葉を支えにして、看護の仕事を続けてきました。

高齢者の患者さんなど、針を刺すのが難しい患者さんの点滴や採血は、他の看護師に変わってもらうようにしました。
その分患者さんのケアや、点滴の準備救急カードのチェックなどの雑務を引き受けるようにしました。

その後何か変わったか

働くことに自信を持てました。
「針がうまく刺せないと看護師としてやっていけない。」というプレッシャーもなくなり、患者さんとも笑顔で向き合えるようになりました。
緊張が減ったせいか手の震えも少なくなり、以前より点滴も上手になりました。

アドバイス

看護師の業務は幅広いです。
人それぞれ、苦手なことがあると思います。
なんでもできるように見えるベテランの看護師でも、苦手な処置は案外あります。
1つのことが苦手だからと言って、自分は向いてないと決めつけるのは早いです。
自分の長所や得意などを生かしてほしいと思います。

忙しすぎて患者さん第一でなかった

D.Uさん(女性30代)
総合病院内科7年

日勤看護師で子供2人を育てている主婦です。
夜勤ができない状況ですが、実は夜勤大好きです。
寝静まった病棟での、日勤ではできない点滴チェックや備品の補充などが大好きです。

勤務している病院

地域に密着しており、施設との連携や個人医院とのやりとりも多い病院です。
高齢者が多く、在院日数も伸びてしまっている傾向ですが、それでも地域の方に利用してもらいたいと歴代医院長は頑張っていました。
職員もチーム一丸となり頑張っています。

向いてないと思ったとき

チームのメンバーが新人ばかりだったときのことです。
予定外の入院患者が多くあまりの忙しさに発狂しそうになり、患者さんの人間の尊厳を無視し、自分の業務の遂行を優先してしまいました。

ナースコールがあるたびに「自分がどうにかしなければ」というプレッシャーがありました。
十分にカーテンをせずに着替えや排せつをさせてしまったり、話したいことがある高齢の患者さんに「後にしてほしい。」と。
リーダーを任せられ責任を感じる仕事が増えてくると、自分がなんとかしたいと思う気持ちもあり、ワンマンになりがちでした。

どう向き合ったか

日々こなしていくだけの仕事に空虚な気持ちが出てきたため、休みの日には仕事を一切考えないように努めました。
しかしどこで何をしていても自分のあり方に疑問と後悔が出てきたため、先輩に相談したりしました。

その後何か変わったか

理想と現実は違うため、理想通りの看護は提供できないが、なるべく自分がされたいと思う看護を心がけようと思うようになりました。
また「自分がいなくてもこの病院は回るし、患者さんも生きていけるのならば、そんなに自分が何とかしなければという意識に悩まされなくてもいいのでは」と先輩から教えられました。

アドバイス

向いてない人は、きっと学生の時点で適さないと判定が下っているはずです。
つらい実習や国試のプレッシャーを思い出してください。
それが通ってやっと実現した看護師の道、一度や二度立ち止まっても、再び戻ってくることができる素晴らしい仕事です。
どこで何をしても自分のやりたいと思う看護がありさえすれば、きっとこれからもやっていけると思います。

体力的に限界

A.Hさん(女性40代)
外科・脳外・循環器10年、救命1年、治験1年、クリニック2年、訪問看護2年、老人ホーム4年

看護師歴20年です。
出産後すぐに復帰しましたが、その後子育てに専念するために退職。
現在は働いていません。
来年復帰する予定です。

勤務していた病院

転勤もあり、あちこち転職をしました。
最後に働いたのは老人ホームでしたが、金儲け主義の経営者で、低賃金で職員を雇うような職場。
正職員のときは残業も多く大変でした。
育休後復帰したときはパートを選択。
パートは定時で帰れたので、子育て中にはとても良い環境でした。

向いてないと思ったときのこと

訪問看護をしていた時のことです。
オンコールというのがあって、勤務時間以外での電話当番がありました。
家族が何かあった時に電話で対処できるような制度なんですが、土日にいつも電話を持ち歩いていると全然休日な感じがしません。
夜中や朝方に呼ばれて、対応をして帰ってきて、朝からまた仕事。
このように体力的にしんどい時が、多々ありました。

介護をしている家族は物凄くストレスがたまってて、看護師さんや介護士さんなど訪問者を待ち構えています。
そのお宅にお邪魔している時間ずっと愚痴を聞かされて帰ってきたりと、体力的にだけでなく精神的にもへとへとでした。

またその時期は新婚で、子供が欲しいと思っていました。
しかしなかなか授かれず、ストレスとイライラ溜まってしまいました。
私は体がもともと細くて人より体力がなかったので、腰の骨が曲がって体がまっすぐにならなくなってしまった事がありました。
その時に看護師はもう無理だと思いました。

どう向き合ったか

上司に話をして、オンコールを減らしてもらいました。
しかし、日々の忙しい状況は変わりませんでした。
結局、体力が限界に達し、退職することになりました。

アドバイス

女性が働いていると、色々な転機があります。
大きなものは結婚、出産。
その都度どうするのか選択を迫られます。

これが女性にとっては一番しんどい事だと私は思います。
理解ある上司なら協力してくれますが、そうでないと職場を辞めて家庭を優先させる方を選択せざる得ない事も多々あります。
周りの人に流される事無く、自分の人生の中で何が本当に大切かを考えて、選択をしていってほしいと思います。

まとめ

いかがでしたか?
3人の看護師に向いてない体験を紹介しました。

新人のときは経験不足が原因で、向いてないと思ってしまう傾向にあるようですね。
慣れてきて責任のある立場になったら、それが原因で別の悩みが出てくる・・・
辞めてしまいたいと思ってしまうことも。

そこで大きいのが「看護師」という資格。
向いてない、看護師なんてやめてしまいたいと思っても、働く場所を変えてみたら上手くいく場合もありますよ。
悩める看護師さん、よく考えて、自分にとっての最良の道を探し出してくださいね。