春といえば、別れや出会いの季節。
これからの新しい生活に心躍らせる人もいれば、不安一杯という人もいるでしょう。
看護師さんの中にも、この春大きな決断をした!という人がきっといると思います。
そこで今回は、看護師になる前に社会人を経験したという方々から、お話しをお聞きしました。
看護師になるという大きな決断に至るまで、そして看護師になってからのお話を赤裸々に語ってくれています!
ぜひ読んでみてくださいね。
収入アップを求めて
A.Gさん(女性30代)
OPE室1.5年 透析5年
高校卒業後、工場にて正社員で勤務していました。
3年半務めたのちに看護学校に入学。
看護師資格取得後は、看護学校母体の病院に就職しました。
1年半勤務しましたが、結婚を機に転職、今はそのクリニックで副主任として勤務しています。
看護師になる前の仕事
工場で火薬を扱う仕事をしていました。
自ら望んだ仕事場で、仕事自体は楽しかったです。
家族経営の工場で、スタッフも10名ほど、とても働きやすい所でした。
看護師になった訳
工場での収入は月収18万円ほどでした。
3年半ほど勤務しましたが、小さな会社で今後収入が増える見込みがほぼなく、結局離職しました。
とりあえず働かなくては・・と求人誌を見ているとき、看護師の母が看護師資格の取得を勧めてきました。
「資格さえあればどこででも働けるというのは強みだよ。」との母の言葉で決心しました。
その年に看護学校に受かれば頑張ろうと試験を受け、運良く看護学校に入学出来ました。
授業料の支払い
自分で授業料を払う必要があるため、あまり高い授業料だと払えなくなります。
そこで月額2~5万程度、かつ自宅から通学可能圏内の看護学校5校に願書を出しました。
そのうちの1校に入学が決まり、医療に関係のないアルバイトをしながら学校に通いました。
就職した病院
卒業後就職したのは、看護学校母体の総合病院です。
奨学金を借りていればその総合病院で働く必要がありますが、私は借りていないのでどこででも就職は可能でした。
しかし国家試験と就職活動を同時に行うほど、私は器用ではありません。
総合病院に就職して、自分に合わなければ転職しようと考えていました。
看護師の世界って・・・
女の人が多いからか、変に固まりがあるように感じます。
派閥のようないくつかのグループがありました。
私も含めて「仕事は仕事!」と割り切っている人が大半でしたが、「病院内の出来事がすべて」という人もいました。
社会人ならではの苦労
年下の先輩はやりにくかったとは思います。
出来るだけ円滑に回す為に、年下でもしっかり敬語を使い、その人を立てる様にしていました。
アドバイス
1度社会人を経験してからの学校入学は、なかなか勇気がいることでしょう。
私の場合は現役と4歳ほどの年の差がありました。
しかし学校では始めは一目置かれますが、その後は一緒に苦楽を共にするので仲良くなれます。
今は年は違っても、お互い看護師としてよい関係が続いています。
ずっと働いていたいから
U.Tさん(女性50代)
一般内科5年、看護学校勤務13年、消化器内科・外科4年、継続教育4年
看護師歴は約30年弱です。
臨床と教育を経験しました。
現在は看護職人材育成の個人事業をしています。
看護師になる前の仕事
某生命保険会社の会計事務をしていました。
看護師になった訳
私が就職した頃は3~4年ぐらい働いて、寿退社というパターンが一般的でした。
でも私はずっと働いて、自立したいと思っていました。
長く働いていくには資格が必要と考え、看護師を志すことになりました。
授業料の支払い
OL時代にためた貯金と公的奨学金で賄いました。
就職した病院
総合病院です。
看護師の世界って・・・
圧倒的に女性が多い職場で、女性の縦社会という感じです。
同僚や先輩との人間関係がとても重要で、気まずくならないようにとても気を遣いました。
でもおとなし過ぎるのもよくないことで、上手に自己主張をすることがパワハラの防止になります。
精神的に弱いととつぶれてしまいます。
これは看護師の世界だから特別ということではなく、他の職業でも言えることですね。
社会人ならではの苦労
新人として一緒に入職した同僚とは年が離れていました。
「まだ若いから。」と笑って許されることも、私だと「こんなことも知らないの?」と思われてるような気がしていました。
社会人を経験しているなら当然一般常識も知っていると思われていて、実際は知らないことも多々ありましたが「知らない。」とは言えなかったです。
看護師の勉強をしながら、一般常識のことも調べていました。
アドバイス
精神的にストレスの高い職業なので、オンとオフの切り替えが必要です。
また夜勤があって生活リズムがくずれやすいので、健康管理には十分気を使わなくてはいけません。
私は看護師の仕事にとてもやりがいを感じています。
弱っている患者さんが元気になっていく姿を見るのは、やはり嬉しいですね。
患者さんやそのご家族から生き方を学ばせてもらうこともあり、自分が生きていくうえでとても参考になります。
大変なこともありますが、全国どこででも通用する国家資格です。
ぜひ希望を持ってトライしてみてください。
自立を目指して
Y.Oさん(女性30代)
整形外科2年 手術室2年 療養1年 内科3年
3人の子供を持つ母親です。
1人目が1歳の時に看護学校へ入学し、資格を取得しました
現在も内科の看護師として活動中です。
看護師になる前の仕事
独身時は宝石店で勤務していました。
結婚後は専業主婦でした。
看護師になった訳
夫の仕事が不安定、また色々とあって夫自身に対しても信頼感がなくなり、自立したい気持ちが強かったからです。
主婦だったことで「養われている」という罪悪感を持っていたことも苦痛でした。
私は過去のアルバイトで、クリニックの看護助手をしていたことがあります。
そこでの患者さんとの触れ合い、命を預かるという医療従事者の姿勢や対応を見ていて、実は憧れを持っていました。
授業料の支払い
結婚前に貯金していたお金で入学金を払いました。
医師会で運営している学校なので、私立に比べたら安いほうだと思います。
就職した病院
家の近くにあった大きな総合病院です。
看護師の世界って・・・
看護師という仕事しか知らない人が大半で、性格も強く偏っている人が多いと感じています。
これに関しては人の生命を預かっている仕事であり、自分自身も危険な仕事でもあるので、必然的に強くならざるを得ないのではと思いました。
また女性が多いのに更衣室や休憩室が汚なかったです。
気付いたらなんとなく片付けてはいたのですが、すぐにもとに戻ってしまいますね。
社会人ならではの苦労
社会人を経験していると、ある程度の年齢になってから看護師生活がスタートしますよね。
同じ新人の若い看護師に比べたら、年齢的な衰えを感じることがありました。
1番実感するのが夜勤です。
朝なんて起きるのが本当に辛いのに、若い同僚は「昨日は寝てない。」と言いながらもフットワーク軽く仕事をしているのです。
本当に羨ましかったです。
アドバイス
社会人を経て看護師になったからこそのいいこともたくさんあります。
色々な経験してきたからこそ、考え方も行動力も幅広く柔軟に対応できるのではないでしょうか。
看護師はコミュニケーション能力を強く求められます。
寝たきりの患者様に対してもそれは同じです。
何を求めているのか、表情からも読み取ります。
患者様のご家族とも連携していかなければなりません。
一度社会に出た経験は必ず身になります。
私はもっと多く社会人からの看護師が出てくればいいなと思っています。
悩むならまず行動を!
ちなみに私が看護学校へ入学したときの最年長は55歳の方でした。
年齢は関係ない、やる気が1番大事です。
まとめ
いかがでしたか?
看護師資格はどこに住んでいても活用できる、女性にとっては大きな武器ですよね。
さらに働き方次第で収入アップも見込めます。
人生経験が多いということは、人よりも色々なことに対しての対応力があるということ。
体験談にもありましたが、50歳を過ぎてから看護師を目指す人も実際にいるのです。
遅すぎることはありませんよ。
もし迷っている人がいたら、ぜひ一歩踏み出してみてください!