クリニックで働く看護師の給料は? 安い? 高い?

クリニックと病院の違い

医療機関のうち入院患者のための病床数が20以上あるところを病院、19床以下のところをクリニック・診療所と呼びます。
病院勤務は激務なのでクリニックへの転職を考えているという看護師は少なくありません。

一般的にクリニック勤務といえば夜勤が無い、休診日があり決まった休みが取れる、その代わり給与は低めという印象があります。
実際はどのような感じなのでしょうか。

クリニック勤務のメリット・デメリット

小規模でスタッフも少人数であるということは、長所でもあり短所でもあります。
経営者・院長の方針ひとつで職場の雰囲気は異なりますし、給与条件も差があります。

少人数なのはアットホームとも言えますが、人間関係が狭く難しかったり病欠の際など穴埋めが大変で休診日以外の急な休みが取りづらい面もあります。

病棟や救急が無く小規模なので仕事は楽かと言うと、クリニックにより大きく違うのですが、即戦力が求められるため丁寧な教育体制は無いことが多く、看護以外の雑務もこなさなければなりません。

そのため思っていたほど楽では無いという印象を持つ看護師も少なくありません。
また業務内容がそのクリニック独自のやり方になってしまうため、スキルアップを考えた場合は病院に転職しなおすという人もいます。

夜勤が無く休日も定期的で、多くは残業も無く定時に帰れるため、規則的な勤務時間でないと難しい事情のある人でも働きやすい職場と言えます。
ただし、その分の夜勤手当や残業手当が無く収入が低くなるということでもあります。

クリニックの給与はどのくらい?

厚生労働省の平成26年賃金構造基本統計調査によると、正看護師の平均年収は約473万円です。
これに対してクリニック勤務の看護師の年収は、正確な調査は無いのですが、約300万~400万円といったところのようです。

クリニックの多くは入院設備が無いために夜勤が無く、その分年収が低くなります。

また個人経営の小規模な施設が多いために勤務形態がパート・アルバイトの募集が多く、正職員に比べて収入は低くなります。
クリニックの経営状況によっては給与が安定しなかったりすることもあるようです。

逆に高い収益をあげているクリニックでは給与が高いこともあり、小規模な分だけ経営者の考え方が看護師の給与にダイレクトに反映される面もあります。

クリニックの中でも美容外科・美容皮膚科といった自由診療を行っているところは給与の高いところが多く、年収約450万円ほどになるようです。

日勤のみでこの金額はかなり高い水準と言えますので、高収入を目指す場合はこうした自由診療のクリニックへの転職も考えてみることがおすすめです。