6人の体験談に見る 夜勤専従看護師に向いている人の特徴

看護師のみなさん夜勤おつかれさまです!

夜勤って急変が多いし、休憩取れないし…日勤+夜勤の勤務でも家に帰ったらクタクタに疲れちゃうから、夜勤専従看護師なんてとてもできない!
そんな風に思っていませんか?
確かに、夜勤専従看護師は体力が持たないイメージもありますよね?

でも、実際はどうでしょうか。
二交代や三交代で勤務に入るより勤務が規則的になるので、生活リズムが安定しますし、休みもしっかりとれます。
そして何より、お給料も高いですよ。

ただ、人によって向き不向きはあります。
ここでは6人の体験談を紹介していますので、夜勤専従看護師が自分に向いているかどうか、じっくり検討してみてはどうでしょうか?

夜勤専従看護師に向いている人

結婚のために夜勤専従を選びました

R.Mさん(27女性)
勤務先:病棟

私は、新卒から5年総合病院に勤めていましたが、人間関係に疲れて退職した看護師です。
その後は、人間関係が浅い派遣や健診看護師なんかの単発バイトをぼちぼちやって1年過ごしました。
でも、看護学校の同期との食事会で同期が頑張っている様子に触れ、もっと勉強したいと思い、二交代制の病棟に入職しました。

夜勤は比較的スムーズにできましたが、日勤では始業時間に遅れそうになり、ヒヤッとしたことが何度かあります。
夜勤専従の方がラクかもと思い始めたころ、彼氏との結婚の話がぼやーっと持ち上がりました。
結婚するなら式を挙げたいし、新婚旅行も行きたいです。
そこで、結婚資金を稼ぐため、日勤+夜勤から、夜勤専従看護師になることにしました。
夜勤専従はしんどいと聞いていたけど、私にとってメリットが大きい働き方でした。

メリット
・日勤+夜勤の常勤より給料がいい。
・勤務は月に8回~10回で、休みが多い!!
・日勤と夜勤を繰りさなくていいから、生活リズムが安定する
・休みが事前にわかるから予定が立てやすく、友達と過ごす時間も増えた。
・会議や委員会にも参加しなくていい
・残業はあるが1時間程度で短い。
・人間関係が日勤帯よりドライで面倒くさくない。

デメリット
・日勤帯の様子がわかりづらい

一生、夜勤専従をするのは無理があるかもしれません。
年令を重ねるにつれて、本来眠るべき時間の夜間帯に眠れないのは、体に負担がかかるからです。
でも、体力があるうちなら問題ないと思っています。
もちろん、夜勤専従が辛いと思ったら、師長に相談して日勤+夜勤に変更してもらいます。

私は日勤帯の早起きが苦手で遅刻が心配だったし、つい夜更かしをしてしまうような生活リズムだったので、丁度良かったのかもしれませんね。
まだまだ頑張れそうなので、結婚資金は自分たちで貯めれそうでうれしいです。

夜勤専従は手当が厚い

S.Bさん(25女性)
勤務先:病棟

私は生活のため、看護師になりました。
新卒で急性期病棟に入職したものの、環境に馴染めず、3年で転職しました。
転職先は家から一番近い療養病院で、月10回非常勤の夜勤をこなしています。
実家はアパート。
家賃を母と折半してやっと暮らしていける状態なので、日勤より割の良い夜勤を選びました。

転職から1年がたち、部長から常勤の夜勤専従を勧められました。
常勤なら福利厚生の条件が良くなり、住宅手当やボーナスが出るそうです。
でも、ネックなことがありました。
うちの病院では有給が付かないそうなんです。

日勤・夜勤の交代勤務で常勤の看護師は月8日休みだけど、夜勤専従の看護は月に10日ほど余分に休みがあるからとのことでした。
でも、自分がカゼやインフルで体調を崩したときに有給を使えずに給料を削られたら手取りが少なくなるので、ものすごく不安でした。

友人は入職して半年後から常勤で夜勤専従をしていますが、有給は取れるそうです。
有給が取れないのは労働基準法違反じゃないかといわれました。
夜勤専従は過酷だから、福利厚生はよくなって当然だし、有給も取る権利はあるとも言われました。

そこで私は、有給を取れないのは違法だと指摘しつつ、有給を付けてくれるなら常勤になる条件を受諾すると部長に掛け合いました。
その結果、有給を勝ち取ることができました。
もし、有給を付けてもらえなかったら他の病院への転職も考えていました。

友人に指摘されたため、夜勤専従で転職先を探してみたんです。
病院のホームページとか、転職サイトに登録したりとか。
そうしたら、意外と夜勤専門の看護師は病院のニーズが高かったので、色々な病院への転職ができることを知りました。
ここで経験を積んで、条件が良いところを見つけたら、そちらへの転職を考えてもいいかな、と思います。

とりあえずは、良い条件で仕事ができるようになったので、この病院で頑張っていこうと思っています。

夜勤専従への転職

G.Yさん(25女性)
勤務先:急性期病棟

私は、内科病棟を経て、外科に勤務している5年目の看護師です。
夜型の生活が大好きなので、日勤より夜勤が好きです。
夜勤帯は、看護師も少ないからナースステーションで落ち着いた雰囲気で働けるし。
リーダーなので、後輩がわからないところを教えながらゆったり勤務しています。
当然、日勤より急変は多いけど、患者さんを看るごとに勉強になり、ありがたいです。

プライベートは、夜勤明けと休みで連休みたいに遊べるから充実しています。
友達にも「夜勤専従合いそうだよね」とすすめられました。
でも、うちの病棟で夜勤専従の募集はありません。
夜勤専従で働くなら異動か転職しないといけないです。
師長に聞いたところ、残念ながらうちの病院では夜勤専従の募集はしていないとのこと。

今度は、スマホで夜勤専従の病院があるのか調べました。
夜勤専従っていろんなところで募集してるんですね。
福利厚生が厚くてよさそうな病棟や老健が何件もあるので驚きました。
そこで、日給30000円もらえるところを3件ピックアップして、応募しました。

全ての応募先で面接まで行くことができ、5年の経験と体力があることを買われました。
それに加えて、老健では介護が中心だから、体力勝負になると言われ、急性期ではこれまで経験した緊急入院や処置への対応を聞かれました。
結果、3件の応募先すべてから内定をいただくことができました。
私は、自分の経験を顧みつつ、これから学びたいことから考えて、急性期へ行くことに決めました。
長年勤めた病院からの転職は少し寂しくもありましたが。
師長や後輩は残念がってくれ、退職までの3か月間は夜勤専従へ行ける期待と、少しのさみしさを抱えながらの仕事になりました。

転職先では、初日から1週間ほど患者さんの状態、病院の方針、看護ケアの把握のために日勤をしました。
夜勤に入ってからは、日勤帯での患者さんの細かい様子はわかりませんでしたが、自分の経験から想定できたので、困ることはありませんでした。
二交代の常勤だと委員会やチーム活動のリーダーとして参加しますが、日勤の看護師のみが対象なので、夜勤専従看護師は出ません。
夜勤専従は、自分がやりたい看護をするにはもってこいの勤務形態だと思いました。

今は、ハードだけど充実した看護師生活を送れています。
休みも多いですし。
体力的に無理になってきたり、委員会の参加をしたくなったりしたら、この病院で勤務シフトを変更してもらおうと思っています。

交代勤務が合わなくて…

E.Eさん(26女性)
勤務先:夜勤専従

こんにちは。
950床の一般病棟に入職してもうすぐ6年になる看護師です。
入職当時は交代制の勤務をしていました。
初めは三交代制の部署への配属されたものの、勤務時間帯が自分には合わないように感じました
交代勤務を始めてから、夜勤明けの日だけはぐっすり眠れるのですが、他の日は昼も夜も寝つきが悪く、眠っても疲れが取れない状態がありました。

自分のわがままかとも思っていましたが、体が辛くなってきたので、何とか3年勤務したあと、二交代制の部署へ異動させてもらったのです。
三交代制の部署よりは二交代制の部署の方が体は楽だったのですが、二交代制でもなんだかしっくりきませんでした。
何時間か眠って夜勤に入る、栄養ドリンクを飲む、勤務中はあまり食事を摂らないなど、睡眠の工夫はしました。
この1年は特に、2時間ごとに起きてしまうような状態が続き、交代勤務自体が合っていないような気がしていました。

もちろん、眠れなくても仕事に行きます。
目の下にクマができるようになり、驚いた先輩にクマ消しのファンデを塗られたこともあります。
夜勤前も全然眠れないので、眠剤を使うようになりました。
でも、できることなら眠剤を使わずに勤務をしたいんですよね。

そこで、勤務の時間を変えればいいかと思って、師長に日勤のみの勤務を希望したのですが、育休復帰の枠らしく、独身だと入れないといわれました。
日勤のみの仕事も探しましたが、良くて20万で、給料が低くてびっくりしました。
年収100万も下がるとかあり得ないでしょ。
夜勤してるから30万もらえてるのかな、と思ったら、夜勤専従の方がいいんじゃないかと思えてきました。
眠れないのは夜勤前だけでしたし。
夜勤後はスッキリ眠れるんです。

夜勤専従は体力に自信のあるうちしかできません。
思い切って師長に夜勤専従を申し出ると、運よく異動させてもらうことができました。
そしたら、不眠を解消することができました。

ハードな職場ではありますし、勤務中に一睡もできないこともあります。
でも、月間の勤務日数が10日と少ないため、集中して仕事ができ、休みの日も疲れを取るだけでなく、リフレッシュする時間を持つことができるようになりました。
委員会に出られないのでおいていかれる気がしなくもないですが、後輩や先輩と休みが一緒の時に、どんなことが話し合われたかは聞く機会があるので、今のところは問題なく勤務ができています。

ラクな夜勤専従で働きたい

B.Aさん(30女性)
勤務先:夜勤専従

私は、新卒から10年総合病院で働いてきた看護師です。
お給料がいいので、夜勤専従で6年働いてきました。
でも、30歳になって精神的にも体力的にもきつくなってきました。

急性期やICUだと、特に急変に対してスピーディな対応が求められるじゃないですか。
夜勤専従で働き始めた当初は、経験を積んだらパパッと処置ができるようになると思っていました。
私の場合、経験は積めましたが、体力がついていきませんでした。
年上の看護師より動作が鈍くなっているのを実感していて。
師長からは、二交代制の一般病棟への異動を勧められましたが、夜の方が勤務をしやすいので、昼夜交代制の勤務シフトには戻れそうにありません。
体のためにも、ゆったり看護できる職場はないかと探していました。

友人からも情報を集めたくて、転職回数が多くて色々知ってそうな看護師に連絡をしてみました。
友人の勤務先は23床の眼科クリニックだそうです。
ADLが自立してる患者さんが多いから落ち着いてるし、バタバタすることが少ないみたいです。
勤務は一人だけのことが多く、もし急変があった時にどうするかの判断をするため、責任は重いとか。
医師が到着するまでに提携先の病院へ搬送したほうが良い場合だって出てくるわけだし。

でも、判断するのにも大体の基準があるから、迷ったら提携先に送っちゃうとのこと。
そういう判断に苦痛を感じないなら、ゆっくり患者さんを看れることは看れよ、と。

それから、老健とか、施設もラクだったと教えてくれました。
介護士さんが中心で業務をするので、介護は介護士さんがやってくれます。
看護師の仕事は、検温や内服管理、褥瘡処置くらいで、カンタンなことが多いみたいです。
急変もめったにないし、あっても指定病院へ送るだけだったそうです。

求人が多くておすすめなのは施設かなあ、とも。
インターネットで探すと、1回25000くらいからあるし、高ければ1回30000の夜勤専従の募集もありました。
それだけ稼げるならやってみたいので、介護施設の夜勤専従へ転職を検討しています。

ここで一旦、夜勤専従看護師に向いている人の条件を振り返ってみましょう。

<チェックポイント>
・目標があってお金を貯めたい人
・体力がある人
・夜型の生活リズムが好きな人
・委員会活動に意味を見いだせない人
・人間関係が密なのが苦手な人
・経験が豊富で急変対応ができる人

夜型の生活リズムで体力に自信があるのはもちろんですが、医師に代わって緊急の判断を下さなければならないときがあります。

夜勤専従看護師に向いていない人

転職を考えています…

B.Rさん(27女性)
勤務先:病棟

私は、153床の2次救急病院に勤める7年目の看護師です。
勤務は二交代なので、月4回夜勤に入ればいいはずなのですが、人手不足のため、月7~8回は夜勤に入っています。
夜勤は苦手なのですが、子育て中で日勤しか入れない看護師もいるため、何とか頑張って勤務していました。

そんな時、看護部長から私に夜勤専従の話がありました。
夜勤専従の看護師が結婚退職するから代わりが欲しくて、私が一番若いから何とかお願いできないかと頼まれました。
夜勤が苦手だと断ったのですが、お給料が高くなるし、委員会に出なくてもいい。日勤に出なくていいから休みが増えるといわれ、押し切られました。

私自身も内心、お給料が高くなって、休みが増えるならいいか、と思っていたことありました。
しかし、いざ夜勤専従になると、二交代の勤務以上に疲れるようになりました。
看護部長に言われたようにお給料は高くなったし、委員会に出なくてよいし、夜勤の日数は10日になったので、休日は増えました。
その代わりに、めまいが出るようになり、体調がおかしくなってきました。
夜だと看護師の数も少ないし、同僚に会う機会も減ったせいか、ウツになりそうでした。
日勤+夜勤の時は、日勤の人間関係が煩わしく思えていましたが、夜勤専従になってからは日勤の人間関係が懐かしくなっていました。
そして、寝てもだるくて仕方なくて、体の疲れが取れませんでした。
このまま勤務を続けたら、体を壊して退職せざるを得なくなりそうだったので、看護部長にもとの勤務に戻してほしいと相談しました。

看護部長は、自分が若いころに一度夜勤専従の経験があり、若ければ大丈夫だと思って私に話をくれたそうです。
でも、退職を考えるくらい体が辛いなら仕方ないね、とわかってくれ、もとの勤務シフトに戻してもらえました。
それからは体調がよくなり、元気に勤務できています。

夜勤専従は夜勤が好きで、体力がある人が勤めるならいいと思います。
委員会にも出なくていいし、濃密な人間関係が苦手な人ほどおすすめです。
ただ、夜が苦手な人には本当に辛いし、同僚や他のスタッフと顔を合わせる機会が減るので、話好きな人には耐えられないかもしれません。

今度は、夜勤専従看護師に向いていない人の条件を振り返ってみましょう。

<チェックポイント>
・体力がない人
・夜が苦手な人
・委員会活動が好きな人
・人間関係が密なのが好きな人
・急変対応が苦手な人

日勤の時間帯に勤務できないので、委員会活動やプリセプターに興味があっても参加できません。

まとめ

夜勤が好きな方にとって夜勤専従看護師は、お金と時間と経験が手に入るので、メリットが大きく、魅力的な働き方です。
ただ、夜勤が苦手で体力のない人にとっては辛い職場になるでしょう。
自分の向き不向きをよく考えて転職すれば、楽しい職場になるのではないでしょうか。

体力のある時期に、二交代制や三交代制で培った経験を活かして夜勤専従看護師に挑戦してみてください。