看護師の辛い夜勤の実情と乗り切り方は?ナースが語る厳選4選

f53d9d12e7a29bd4828f5b0f295059b9_s

看護師さんの多くが経験している夜勤
昼夜逆転のお仕事です。
辛い・・・と思いながら働いている人も多いですよね。

実は私もそのひとり。
夜勤には慣れているけれど、もう疲れが溜まって体がしんどいんですよ。
密かな楽しみは夜勤明けにマッサージに通うこと(笑)

さて、他の看護師さんは夜勤についてどう考えているのでしょうか?
夜勤の実情と乗り切り方を教えてもらいました!
これを見て、辛い夜勤を乗り越える参考にしてくださいね。

自分へのご褒美は岩盤浴とスパ

D.Aさん(女性30代)
外科病棟2年、特養2年、保健師2年

結婚前に外科病棟で2年、特養で2年夜勤をしていました。
現在は専業主婦をしていますが、機会があればまた働きたいです。

夜勤勤務時に働いていた病院

総合病院の外科病棟に2年
特別養護老人ホームに2年

夜勤の回数

病院の時は月に4回から6回、特養の時は月に2回でした。
それぞれ2交代勤務です。

夜勤明けの過ごし方

仮眠をとり、岩盤浴やスパに行っていました。
いわゆる自分へのご褒美ですね。

夜勤明けに病棟会議や勉強会があると、また病院へ顔を出すこともしばしばです。
自己研鑽のために、自費で看護協会などの研修に参加することもありました。

夜勤手当について

基本給とは別に、1回の勤務で病院は約1万円、特養は6千円でした。
特養の方が業務量が圧倒的に少ないので、妥当かと思います。

一番辛いこと

夜間は人手が少ないので、背負う責任もとても大きいです。
点滴の更新に加えて、ターミナルケアから術直後のケア、せん妄状態のケア、最初は優先順位がつけられず、混乱しました。
患者さんの状態は、時間帯や曜日に関係なく変わっていきます。

またどれだけ事前に仮眠をとっていても、長丁場で頭がボーッとしてくるので、エナジードリンクで気合を入れていました。

辞めたいと思ったこと

夜間の急変で、気持ちが折れそうになることがあります。
「病棟に紛れ込んだ虫を捕まえて欲しい。」と深夜に患者さんに言われて、虫は苦手ですが必死で捕まえたこともあります。
日勤であれば別の人に頼むことも、人が少ないので私しかやる人がいないということが多いです。

また夜間は少ない人数で回すので、相性の悪い同僚と当たると本当にやりにくいです。

相談相手

落ち込んだ時や失敗したときは、同期や話しやすい先輩とシェアすることで、気持ちが少し楽になりました。
医師の友人に相談すると、違う視点でアドバイスがもらえるので、チームで働く上で勉強になりました。

乗り切る秘訣

二交代の場合、明けを入れると見せかけのお休みが増えます。
私は夜勤明けには岩盤浴やスパに行って、リフレッシュしていました。

日勤に比べると夜勤のほうが色々と経験できます。
ステップアップにもいいと思います!

寝て美味しいものを食べる

O.Mさん(女性30代)
児童精神科病棟1年、呼吸器内科5年、

4年制看護系大学を卒業した後、病院に就職しました。
看護師になったばかり、加えて就職を機に1人暮らしをすることになり、当時はとても慌ただしく生活していた覚えがあります。
その中での夜勤勤務は、私にとって過酷そのものでした。

現在働いている病院

今働いている病院は眼科のクリニックで、夜勤はありません。
夜勤が苦痛でしかなかったので、今の職場はあえて夜勤の無いクリニックにしました。

夜勤勤務時に働いていた病院

児童精神科病棟に1年、呼吸器内科5年

夜勤の回数

週に1~2回、月に4、5回の夜勤のある病院でした。
夜勤数は決まっているわけではありません。
家庭の都合などで夜勤ができない人が病棟内で増えると、おのずとその回数は増えていきます。
そういう事もあり、最高7回夜勤の月もありました。

夜勤明けの過ごしかた

私は夜勤と夜勤明けでワンセットだと考えていました。
夜勤明けに寝るのも夜勤の仕事のうちだと思っていたので、夜勤明けの日には気の済むまで寝ている事が大半でした。

夜勤手当について

夜勤手当は酷な夜勤生活の中の、唯一のメリットだと考えています。
しかし私は本当に夜勤が嫌いで辛くてたまらなかったので、どれだけ手当が出ようと満足しませんでした。
夜勤で金銭的な余裕が出来ても、精神的・身体的な疲れの方が多く、その疲れは手当が出てもとれません。

一番辛いこと

やはり真夜中に覚醒状態で勤務するという事です。
通常の人間の生活とはかけ離れているので、尋常ではない位に精神的・身体的に疲労がきます。
その疲労も年を重ねるごとに蓄積され取れなくなるので、年を追うごとに夜勤への嫌な気持ちが大きくなりました。

また肌のゴールデンタイムという22時~2時も勤務中で寝るわけにはいかないので、肌への負担も大きいです。

辞めたいと思ったこと

幾度となくあり、続けられるうちは頑張りました。
しかし疲れも肌も限界だと感じ、辞めました。

相談相手

夜勤勤務の看護学生時代の友人です。
同じ経験をしているので共感できることが多く、お互いにストレスの発散をしていました。

乗り切る秘訣

私の場合は夜勤が辛すぎて、いつも疲れていました。
寝て美味しいものを食べるくらいしか思いつきません。

友人は休憩時間にシャワーを浴びたり、おいしい紅茶を飲んだりするなど、色々と工夫をしていたようです。

プライベートを充実させる

N.Oさん(女性30代)
総合病院内科病棟7年

会社員の夫と幼い2人の子供を育てているナースです。
内科病棟での勤務がほとんどで、夜勤も二交代と三交代と両方経験しています。
二交代が好きですが、育児との両立には三交代がベストだと思っています。

現在働いている病院

町立総合病院の内科病棟です。

夜勤の回数

週に2回ほど。
三交代なので準夜勤、深夜勤と1回ずつです。

夜勤明けの過ごし方

主婦なので、家のことを優先してやっています。
帰宅して洗濯や掃除、買い物や夕食の下ごしらえをしてから、ようやく少し仮眠できます。
夜勤明けは疲れているので、できればずっと寝ていたいのですけどね、そうはいきません。

夜勤手当について

夜勤手当ては本当に微々たるもので、ひとりでチームの受け持ちをしているわりには割に合わない額です。

一番辛いこと

何かあったらどうしようという不安を常に持ちながら行動しているので、夜勤中はいつも緊張状態です。
休まる時間があまりないので、肉体的にも精神的にも疲れています。

辞めたいと思ったこと

夜間に亡くなる患者さんが多く、続いたときはさすがに落ち込みました。
ひとりで受け持ちをしながら看取り、家族への対応を行うことが辛かったです。

若いときは看護計画の評価や見直しなどをこなさなければならず、時間がいくらあっても足りませんでした。
潰されそうになる気持ちが夜に出ることが多く、そんなときは辞めたいと思いました。
辞めたくても上司に止められ、今日に至ります。

相談相手

先輩や別病棟の夜勤看護師に、仕事終わりで話を聞いてもらったりしていました。

乗り切る秘訣

プライベートを充実させることでしょうか。
私は家族がいるからこそ頑張れます。

好きなことを見つけて、それを糧に辛い夜勤を乗り切ってください!

同僚と良い関係を築く

E.Uさん(女性40代)
総合病院4年 クリニック6年 介護施設2年 

看護師歴20年、実務経験12年の40代女性です。
出産後数年のブランクを経て、現在はパート勤務です。

現在働いている病院

20床程度の老人介護施設でのパート勤務です。

夜勤勤務時に働いていた病院

総合病院です。

夜勤の回数

現在の職場の夜勤は介護士さんだけで、看護師は当番制のオンコールです。
総合病院で夜勤をしていた頃は週2~3回でした。

夜勤明けの過ごし方

夜勤明けは妙なハイテンションで、なかなか寝付けないことが多かったです。
なので一人で映画を観にいったり、同僚とそのまま岩盤浴に行ったりしました。

寝不足で思考回路が回らないので、難しいことはしません。
癒しの方向で過ごしていました。

夜勤手当に満足か

地方公務員だったので、当時20代独身の私には十分な金額でした。

一番辛いこと

2人で50人の患者さんをみていました。
重症患者がいたらおむつ交換、体位変換、点滴交換、機械類のチェック、バイタル、吸引、尿量測定など、決められた時間に細かな観察があります。

朝方にはナースコールが頻発し、朝食前には採血や血糖測定、スライディングスケールでインスリン注射を打つ方のインスリンは看護師同士でダブルチェックが必要なので、病棟の中を相方を探して歩く・・・
とにかく朝の慌しさ、失敗や間違いが許されない緊張感が体力以上に辛かったです。

辞めたいと思ったこと

一緒に組む同僚によって、その日の夜勤の楽しさ、楽さ、緊張感が違います。
常に人の仕事をチェックし文句を言ってくる人、逆に全くしゃべってくれない人、忙しさが偏っていても手伝わない人、しゃべりすぎでやるべきことが進まない人・・・そんな人が多い病棟では辞めたいなと思いました。
師長がワンマンすぎて主任も意見を言えないところでは、残業になっても申請をし過ぎないようにという圧迫感があり、ただ働きになってしまうことも多かったです。

辞めたいとは思いましたが、これらがきっかけでは辞めませんでした。
どこにでもこんな話はあるものだと思っていたからです。

相談相手

気心の知れた1歳年上の先輩です。

乗り切る秘訣

同僚とコミュニケーションを取り、良い関係を作ることが大切です。
自分の仕事だけではなく、手が空いたときは同僚を手伝いました。
そうしておくことで、自分が困っているときに助けてもらえるからです。

夜勤での楽しみは休憩と夜勤食なので、おでんやケーキ、お寿司など日勤では食べないような物を持ってきたり、新商品を試したりとあえて楽しみを作っていました。

まとめ

いかかでしたか?

夜勤は体力的にも精神的にもキツイ!と意見が一致しています。
私も同感です!!
その中でもみなさん何かしら楽しみを見つけて、夜勤を乗り切っていますね。

デメリットばかりが目立つ夜勤にも、もちろんメリットはありますよ。
給料もそうですし、夜勤明けの日は時間の余裕ができますよね。
昼間の自由時間が多いって、なんだかお得な気がしませんか?

お互いに頑張りましょう!