看護師の異動は突然に?断れないの?体験談3選

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 異動・・・組織内で地位や職務が変わること
 転職・・・職業をかえること、または同業他社へ転じること

突然の異動。
大きい病院にお勤めの看護師さんこそ、経験したことがありますよね。

同じ病院内といえども、周りで働く人が変われば、もうそこは別世界。
看護の内容はもちろん、人間関係・・・多くのことが変わります。

今回は異動を経験した看護師さん3人の体験談を紹介します。
異動と転職。
意味は違いますが、きっと転職を考えているなたの参考になりますよ!

異動は拒否権がない

K.Oさん(女性40代)
透析室3年、泌尿器・腎内科病棟13年

私は、47歳の正看護師です。
看護師経験16年目です。

病院について

私の勤務する病院は、外来・外来透析・病棟(泌尿器・腎内科)からなるクリニックです。

異動部署(科)とその理由

今年の4月に、透析室に異動になりました。
透析室の師長が変わって、主任である私が師長のバックアップをすることになったからです。

いつ誰に聞いたか

異動発表の5日前。
総師長より決定事項として伝えられました。

異動の話を聞いて思ったこと

勤務が13年を超え、いつかは異動になるとは思っていました。
しかし打診もなく、決定事項として発表の少し前に伝えられたことに対して不快感がありました。

3年ほど透析室に勤務していたことはありますが、その時とは透析器械ややり方など全てが違っていました。
上手くやれる自信もなく、仕事を続けるべきか悩みました。

異動してよかったこと

患者様は私の事を覚えていてくださり、頑張るように声をかけてくださいました。
スタッフも主任という立場はあるものの、透析に関しては素人に近い私を受け入れてくれました。

毎日が新しいことの連続で、しばらくはスキルアップができていると感じていました。

異動して思ったこと

病棟勤務は拘束時間も長く大変でした。
しかしクリニックにしては珍しい手術も多く、患者様の入れ替わりもあり、毎日が充実していました。

透析室は患者様の入れ替わりが少なく、状態もあまり変わりません。
言葉は悪いですが、現在はつまらなく、やりがいのなさを感じています。

アドバイス

私は主任という役職上、上司の決定事項に拒否権はないと思っています。
なので総師長から異動を告げられた時は、異動を素直に受け入れました。
実際は納得できていなかった為、新しい職場でやる気が出ない状態が続きました。

異動に対して拒否しても、結果は変わらないかもしれません。
しかし働く以上、自分の意志はしっかりと伝えるべきだと思います。
すっきりしない気持ちで仕事を続けることは、患者様にも自分に対しても、決していい結果は生まないと思います。

異動後の勉強が大変だった

E.Dさん(女性40代)
小児科5年、内科2年、整形2年

看護師歴約10年です。
その間に転職を2回経験しています。
現在は子育てのため、休職中です。

病院について

総合病院の小児科に勤務しているときに異動の命令がありました。
就職して5年目のことでした。

異動部署(科)とその理由

異動したところは、内分泌系を中心とした内科病棟です。
内科病棟のスタッフが切迫流早産で入院し、スタッフが一人足りなくなってしまったからです。

いつ誰に聞いたか

異動する少し前、看護部に呼ばれました。
「内科で一人スタッフが足りない。中堅層で移動できる人を探している。内科に行ってみる気はあるか?」
と看護部長から聞かれました。

異動の話を聞いて思ったこと

小児科を5年経験し、そろそろ新しいことを勉強してみたいと思っていました。
しかし希望していない内科に勤務することになりました。

正直気が進みませんでしたが、内科は成人や老人看護など、全てに関連することを学ぶことが出来ます。
異動するにはいい場所ではないか、と考え直しました。

異動してよかったこと

成人や老人看護について看護学校で学びましたが、忘れていることが多かったです。
勉強し直し、これまでに全く経験していなかったことを学べました。

異動して大変だったこと

小児科の経験しかなかったので、内科すべてにおいて勉強するのが大変でした。
それは自分の身になり経験にもなるのでいいのですが、とにかく勉強する時間が足りませんでした。
毎日の業務も残業が多いうえに、自宅に帰ってからの勉強。
疲労と睡眠不足が3カ月ほど続きました。

もし異動していなければ、こんな思いをすることはなかったのにと思うことが多かったです。
また彼氏はほったらかし、友人と会う余裕もなくなり、人間関係にも少し支障がでました。

アドバイス

馴れた場所から違う場所に異動することは、少し恐怖ですよね。
看護学校ですべてが出来るように勉強をしたとしても。

でも異動してみると始めは辛いけど、のちに自分にとって良い経験になった、スキルアップすることが出来たと感じることが多いです。
頑張って乗り切りましょう。

異動してたくさん学べた

U.Yさん(女性30代)
消化器内科病棟4年、救急病棟2年、血液内科病棟2年半、外来2年3か月

看護師として13年間勤務していました。
その間に2人の子供を出産し、ママさんナースとして頑張っていましたが、現在は退職し専業主婦をしています。

病院について

大学病院の消化器内科病棟4年目の時。

異動部署(科)とその理由

消化器内科病棟から救急病棟への異動でした。
同じ病棟で3~4年勤務すると、希望をしていなくても異動するようになっていたため。

いつ誰に聞いたか

3月中旬ごろです。
看護部の人事担当の師長さんに呼び出され、4月からの異動を告げられました。

異動の話を聞いて思ったこと

4年間同じ病棟で勤務していたので、自分もそろそろ異動ではないかと思い、覚悟はできていました。

ただ内科から外科系病棟に異動だと思っていたため、救急病棟と言われてやっていけるのか不安でした。
人事担当の師長さんに「救急は自信がないので無理です。」と断りましたが、聞き入れてもらえずそのまま異動になりました。

異動してよかったこと

・救急病棟なので、いつ救急患者が来てもいいように看護師の数が多かった。
・救急患者を受け入れる時は、看護師みんなで協力してやるといった雰囲気で、とてもチームワークがよかった。
・病床数が少なく、ナースステーションからすべてのベッドが見えるので、動線が短く動きやすかった。
・内科の時は決まった疾患の看護だったが、救急病棟は自傷や交通外傷などいろいろな疾患の看護ができたので、知識を深めることができた。
・救急科の医師は処置も上手で手早く、できる先生が多かったので、医師に対する不満は少なかった。

異動で困ったこと

救急病棟の師長さんがとても厳しい人だったので、朝の申し送りや昼のカンファレンス時は毎回緊張していました。
それ以外は「異動してよかった」と思うことの方が多かったです。

アドバイス

働き慣れた部署からの異動は不安なことも多くあると思います。
しかし異動してみると、思っていたよりいいこともあり、学べることもたくさんあります。

新しい部署に慣れるまでは大変ですが、自分を高めるチャンスだと思って頑張ってください。

まとめ

いかがでしたか?
多くが自分の意思での転職と違い、異動は突然、そして拒否できないことが多い印象ですね。

異動と転職。
共通しているのが、新しい環境となるということ。
どちらにしても早く慣れて、患者さんのために働きたいですね。