看護師の怖~い夜勤、3人のリアル体験談

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「Trick or Treat!」
ハロウィンと聞いて、あなたが思い浮かべることは何ですか?

私は↑の「ジャック・オー・ランタン」。
日本では「お化けカボチャ」と呼ばれて親しまれていますよね。
このお化けかぼちゃ、悪い霊を怖がらせて追い払うんだそうですよ。

おっと、少し話が逸れましたが。
夜勤をしていると、何かしら「怖いこと」に遭遇しませんか・・・
そう「お化け的なもの」も・・・

今回はそんな「怖いこと」を体験してしまった看護師さん3人にお話を伺いました。
転職を考えたとき、夜勤のあるなしは結構重要な項目ですよね。
怖い思いをした看護師さんは、案外多いようですよ。

まずは、こんな怖い体験

使用済みの針が刺さる

U.Aさん(女性30代)
内科病棟4年、療養病棟1年

新卒で大規模な総合病院に4年間勤務。
退職後、療養病棟で日勤パートとして働いていました。
結婚を機に退職し、子供を2人出産。
手がかからなくなってきたので、また働きたいと思っているところです。

怖い思いをした病院

4年間勤務していた総合病院です。
内科病棟に勤務していました。

怖い体験

1年目新人時代のことです。
プリセプター制度があり、先輩に指導してもらいながら技術を習得していました。

入職して半年を過ぎ、ある程度の技術は1人でできるようになった頃、医師が行ったある処置の片付けをしていました。
患者の縫合を行った後の器具を、洗浄する桶に入れたり針やガーゼを捨てていました。
その際にうっかり針を見落としてしまい、指に針が刺さってしまったのです。

相談した人

プリセプターの先輩が同じ時間帯に勤務していました。
すぐに声をかけて状況を話しました。

相談後

血を出しながら、流水で手を洗うよう先輩に言われました。
洗浄している間に、先輩が縫合を行った医師に電話連絡をしてくれました。
その後縫合した患者の感染症の有無についても、先輩が確認してくれました。
連絡を受けた医師が来てくれ、患者には特別な感染症がないことを再度チェックしてくれました。

アドバイス

新人の頃の話ですが、うっかりミスはベテランでもあり得ることだと思います。
ミスを怖がっていては仕事にならないこともありますが、看護師はどんな時も危険や怖い思いをするようなことは隣り合わせにあります。
だからこそ、再確認や他人にチェックしてもらうことは大切だと思いますし、不安なことがあれば周りの人に助けてもらうことも必要だと思います。

まさか・・・霊的な体験?

空室のはずなのに・・・人影が!

E.Kさん(女性40代)
小児科5年、内科2年、整形2年

看護経験約10年あります。
夫と子供2人の4人家族です。
下の子供が小さいので、子育てのために休職中です。

怖い思いをした病院

総合病院の小児科に勤務していた時です。
小児科は約30床くらい。
そこで3交替制の勤務をしていました。

怖い体験

夜勤での見回りの時、もちろん誰も入院患者のいない病室もすべて見回りします。
1時の巡回の時には何も異常がありませんでした。

休憩後3時の巡回の時に、なぜか入院患者がいない部屋があいているのです。
私は見るのも怖くて、同僚を呼びました。
そして2人でその部屋に入ることにしました。
部屋に入り懐中電灯で照らした途端、おじいさんがボーっと立っているのが見えました。
私たちはものすごく怖くて、一旦ドアを閉めました。

わたしは幽霊なんて見えるたちでもないし、同僚も何も感じないタイプです。
「幽霊ではないだろう」と話し合い、思い切ってドアを開け、部屋の電気をつけました。

それは病衣を着ているおじいさんでした。
裸足、目は閉じていて、呼んでも反応しません。
小児科なのにどうやってここまで来たのかと思いつつ、当直に電話をしました。
ちょうどその頃、「3時の巡回の時にいなくなった患者がいる。」と内科からの連絡が入っていたそうです。

当直師長と内科看護師が到着し、内科病棟の入院患者さんだと確認されました。
どうやら認知症で病院内を徘徊していて、小児科病棟に迷い込んでしまったようです。

本来空室なはずなのに人が立っているのを見たときは、本当恐怖でした・・・

相談した人

一緒に夜勤をしていた同僚に話し、2人で対処しました。
その後、当直師長に電話しました。

相談後

当直師長のところに連絡が入っていたおかげで、すぐにどこの患者さんかわかりました。
空室に人がたっているなんて、本当恐怖です。

アドバイス

夜勤は何があるかわかりません。
だからいろんなケースを考えておくことも大切です。

でも予測外のことも起こるときもありますよね。
そんな時に、どのような連絡ルートを取って相談・解決するべきか、もう一度見直しておいた方がいいです。

謎のナースコール・・・

O.Iさん(女性40代)
大学病院7年

大学病院の精神神経科で7年働いていました。

怖い思いをした病院

大学病院の精神科病棟です。

怖い体験・1

夜勤は3人で、60人近くの患者を担当していました。
3人のうちの1人は閉鎖病棟で、完全に1人きりで勤務しなければなりません。

患者さんが不穏になると、大変怖い思いをしていました。
何かあれば誰かが駆けつけてくれるとはいえ、10分ほどかかります。
その間、扉1枚向こうで暴れる患者さんの状況を観察しなければならず、たった10分がとても長く感じられました。

精神神経科なので、そういう怖い体験は多くありました。

怖い体験・2

開放病棟でのある夜のこと、看護師2人でナースステーションにいたときです。
22時ごろにある部屋のナースコールが鳴りました。
しかしその部屋はその日の午前中に患者さんが転科してしまっていて、誰もいるはずのない個室。
そのナースコールを不思議に思い、2人ともたまたま手が空いていたので、一緒に確かめに行きました。

ドアを開けると、なぜかふわーと生ぬるい風が吹いてきました。
普段患者さんがいない部屋は、きちんと窓も施錠しているはずなのに、その日に限ってなぜか開いていたんです。
室内を隅々確認しましたが何も異常はなく、窓もきちんと施錠して退室し、ドアも施錠しました。

その後ナースステーションに戻り、2人とも記録の作業に取り掛かりました。
すると10分後、また同じ部屋からナースコールが鳴り始めたのです。

2人とも怯えてとても怖いのですが、確認しないわけにもいきません。
ビクビクしながら手をとりあって、またその部屋を開けて確認しましたが、全く人の気配もなく、前回同様異常もありませんでした。

再度きちんと施錠してナースステーションに戻ると、10分ほどしてまたナースコールが!!

何回も2人で施錠を確認しているので、さすがに確認に行く必要はないとの判断をしました。
音を消してしばらく置いておくと、ナースコールは自然に消えました。

その後の勤務時間内は、その部屋からナースコールがなることはありませんでした。
しかしなぜあの部屋からナースコールが鳴ったのかは、未だに謎のままです。
ちなみに午前中までその部屋にいた患者さんは、他の科でなんのお変わりもなく状態も安定していたそうです。

本当に怖い体験でした。

相談した人

夜勤の看護師3人は、お互いにすぐに連絡が取れるようになっていました。

夜勤に関する不満は、同僚・先輩、看護学校時代の友人等とお互いに愚痴や話を聞き合って、発散するようにしていました。
ナースコールの話をすると、同じような体験をしている看護師さんが多くてびっくりしました。

アドバイス

夜勤の時は、夜勤前に十分身体を休めておく必要があります。
睡眠のリズムが狂ってしまうので、自分なりの方法を見つけて、睡眠薬などに頼らなくてもいいように心がけるといいと思います。

若いうちはなんとか睡眠不足でもやっていけるのですが、歳をとると身体にかかる負担が大きいです。
年配の同僚の1人は睡眠障害となり、精神的にも不安定となって自殺を試みた人もいました。

本当に睡眠は重要なので、昼間に寝るなど自分にあった方法を見つけてコントロールしてください。

まとめ

いかがでしたか?
夜勤での怖い体験を紹介しました!

私には霊感がまったくないので、実は霊的な体験をしたことがありません。
ただラウンド中の廊下で患者さんと鉢合わせして、思わず声が出たことはあります。
体験談にもありましたが、認知症の患者さんが徘徊していました。
暗い中で遭遇すると、本当怖いの一言に尽きますね。

夜勤は体力勝負。
どんなことにも対処できるよう、万全の体調で臨みたいですね。