7人の看護師の転職失敗談から学ぶ情報収集の大切さ

asa

仕事が辛くて、楽になりたい
今の職場に満足できない
転職すれば、良くなるって聞いた……!

「そうだ、転職すれば楽になるかも!」

ちょっと待ってください!
転職の失敗談は調べてみましたか?
後悔しない転職のために、他の人の転職から必要なことを学んでみましょう。

あま~い「言葉」に釣られた結果

「手術室は残業が少ない」その言葉に釣られた結果

N.Iさん(28歳女性)
当時の勤務先:総合病院 手術室

私は、一昨年、総合病院の手術室に転職しました。
転職活動を始めたきっかけが、結婚でした。
仕事と家庭の両立をしたかったので、残業が少ない職場を探しました。
その時、現在の職場の面接で「手術室は残業が少なく、至急人手が必要で、すぐ働ける」と聞いて、即決しました。
新婚で浮かれていた私は、これからの新婚生活が明るく思えたのですが……。

初の手術室の業務だったので、新人のつもりで勉強しましたが、師長に毎回怒られています。
高圧的な先輩や、何かあるとすぐ怒鳴る先生がいて、そこでも怒鳴られ……。
ついこの間、朝会で師長に名指しで「皆さんのお荷物になるくらいなら辞めて下さい」とさらし者にされました。
「1年もやってるのにミスばかり!」と全員の前で暴言を吐かれることもあります。
毎日何かしら怒鳴られる生活が嫌になり、もうここで仕事を続けたくありません。

今後転職される人に伝えたいことがあります。
それは、転職は即決するのではなく、面接の前に情報収集が必要だということです。
よく考えてみれば、急に人手がいるということは、裏返せば急に何人か辞めたということですよね。
事前に、その手術室について調べなかったことや、病院に見学に行かなかったことも今思い返せば失点だと思います。

今の私は、すぐに転職を繰り返すのが怖くて、悩んでいるのが現状です。
もし、転職を考えたとき、私のようにならないように、気を付けて下さい。

ホームページを信じて転職。騙された気分です

T.Hさん(27歳女性)
当時の勤務先:都会の総合病院

私は、地方から大都市の総合病院に転職してきました。
転職から2年ですが、正直「騙された!」という気分で嫌になっています。

今の病院に応募した時のことです。
病院のホームページを見た時に、看護師同士が笑いあう病院の写真や、笑顔の患者さんの写真を見ました。
写真から「ここは人間関係もよく、働きやすそうだな」と思い、面接に行きました。
面接でも「人間関係は良好で明るい職場です」とか「新卒の離職はここ10年ほどありません」
と言われ、転職を決めました。

転職してみて、実際の状況がわかりました。
新卒の離職がないのは、辞めたいという人の退職届を受理せずに、一時的に楽な部署へ回したり、退職金の増額をちらつかせて引き止めをしているからです。
仲の良い先輩は「ここはなかなか辞めさせてもらえない」と文句を言っています。
また、ホームページの写真にあったような「笑顔」あふれる職場ではありません。
研修制度がきちんと整ってない状態で患者さんを看るので、新人の看護師がよくわからずにおろおろします。
その結果、処置が遅くなったり、患者さんへの対応を間違えたりして、患者さんから苦情がしょっちゅう来ます。
責任逃れの押し付け合いが横行して、職場の雰囲気も悪いです。

書いてあることや、言われたことを鵜呑みにして転職してしまった自分がいかに馬鹿か思い知りました。
今度はきちんと情報収集してから転職したいと思い、地域の情報を集め、次の転職先を探しています。

転職サイトの利用は慎重に

K.Tさん(30歳女性)
当時の勤務先:慢性期病院

私は、地方の中規模病院に勤務して数カ月になります。
ここ数ヶ月、職場への不満が貯まっています。
元々は、4年ほど急性期病院で働いていましたが、自分のスキルアップのために慢性期病院へと転職しました。
なぜ、この病院にしたのかというと、登録した転職サイトに「この病院で最新医療が学べる!」とあったからです。
慢性期病院の最新医療という言葉がとても気になり、転職を決行しました。
すぐに転職が決まったのもあって、引っ越しや手続きで慌ただしくなり、違和感を感じることなく出勤へ。

さぁ、バリバリ働くぞ!
と意気込んで出勤した私を待っていたものは期待とは違う現場でした。
先生が神様とあがめる、昭和のテレビドラマのような職場。
看護師は年配の方が多く、点滴の管理すらできてない実態。
そもそも、この職場は長期間欠員が出てなかったらしく、同じメンバーでずっとやっていたそうです。
なので、医療方針が当時のままで、新しい医療行為を行っていません。
ここでは何も学べないと、出勤するたびに不満が蓄積されています。

はっきり言って、元の急性期病院の方がマシでした。
転職サイトでは文面を見ただけで、実際にその病院に行ったのは面接の時だけ。
それでは、実態を見れるはずもないですし、事前に見学を申し出なかった自分に腹が立ちます。

もし、転職しようと思ってサイトを活用しようとしている人がいたなら、こんな間抜けな私を笑ってください。
笑った後、気を付けてサイトを利用してください。
その職場に転職を決める前に、見学に行ったり、職員の話を聞いたり、やれることはたくさんあります。

<ここまでのまとめ>
面接の時に言われた言葉で、よく考えずに職場を決めてしまって後悔した人。
ネットのホームページの情報を鵜呑みにした結果、苦労している人。
体験談の中にもありますが、多くは働き始めてから気付くことが多いのが現実です。
しかし、面接の前や入職の前にやれることはあるはずだ、と皆さんおっしゃっていますね。
行きたい病院を見学したり、患者として行ってみたりしてはどうでしょうか。

国立と民間。それぞれの転職で感じた違い

国立病院へのあこがれとギャップ

H.Bさん(50歳男性)
当時の勤務先:国立病院

私は、国立病院で勤務している男性です。
25年勤めた民間病院を辞職し、今の国立病院に転職しました。
新卒の時に強い憧れが国立病院にあり、いつか働きたいと思っていたので、長年の夢がかなった瞬間でした。

しかし、国立病院に入ってみて、転職は失敗だと痛感しました。

国立病院は民間病院と比べると、待遇が悪くボーナスや手当に不満があります。
また、デスクワークや雑務もあり、時間内に終わらないと残業になります。
残業が発生してもサービス残業になってしまい、手当は出ません。
整備された民間病院とギャップを感じ、国立の状況にショックを受けました。

なぜ、こんな失敗をしてしまったのでしょうか。
実は、国立病院には年齢制限の噂があります。
そのため「早く試験に受からなければ!」と焦ってしまったのです。
また、私の中で憧れとイメージが先行した結果、国立に行けば待遇がよくなると思い込んでいました。
結果として、今の待遇への不満につながってしまいました。
覆水盆に返らずで、民間病院に戻るとしても遅いです。
50歳という年齢で、そう簡単に間をあけず転職できるとは思えません。
ショックを受けた私に、追い打ちのように休みの日に研修や講習が続き、疲れ果てています。

もう、若いころの様な体力もないですし、もう一度転職しようという元気もわきません。
冷静になって情報を集めれば、転職に失敗することはなかったでしょう。
前の民間病院で事前に国立病院の実態を聞くこともできたはずだった、と後悔ばかりの日々です。

今になって、情報収集の大事さを再認識させられました。
他に長年勤めてきた病院を辞めようとしている方はいますか?
もし、イメージだけで国立病院に行こうとしているなら、一度転職先のことを調べてみましょう。

国立から民間に転職した結果、衝撃の事実が……。

G.Hさん(29歳女性)
当時の勤務先:法人病院の手術室

私は、民間の病院の手術室に勤めています。
以前は、大学病院の手術室で4年ほど働いていましたが、将来を考えて収入を上げたいと思い転職を決意しました。。
場所も通いやすいこと、給与も上がること。
何より、一度病院を下見に行ったときに、看護師と患者さんの雰囲気がよさそうだったので、それが私の決断を後押ししました。
現在、転職して一年になりますが、病院の手術室の状況に恐怖を感じて嫌になっています。

うちの病院、麻酔医がいないのです。

国立大学から転職してきた私にとって、「麻酔医がいないこと」は衝撃でした。
手術室に勤務されている方でしたら、麻酔医の重要性は強く理解していると思います。
麻酔というのは、薬の作用で無理に眠らせるので、身体機能に悪影響を及ぼします。
そのため麻酔医の役割は、呼吸の補助に始まり、血液を循環させるための血圧の観測、手術の状況に応じた麻酔の量の調節など、多岐にわたります。
身体の生命維持機能を整える繊細な仕事です。
うちの病院は執刀を担当する医師や、外回りの看護師が麻酔医の役割も担当します。
私が一度調べてみたところ、民間病院では執刀医が行うケースはあるそうですが、看護師はありえません。
麻酔医という立場は、資格を取らねばいけないほど重要です。
執刀医が行った場合は、医者が手術に没頭し、患者さんが危険な状態になるケースもあります。
麻酔医の立場を看護師に行わせるのは、非常に危険な行為なのです。

「小さなミスで、手術が失敗するのではないか?」
「ひょっとしたら、私にもその役割が回ってくるのではないか?」

手術が怖くて仕方ないです。
転職活動時、麻酔医の有無については、まったく頭になかったので、チェック不足だと思っています。
こんなことなら転職なんてしなければよかった。
なぜ、私は自分の勤務する手術室のことを深く知ろうとしなかったのか?
後悔しながら、それでも仕事はやっています。
今では、私の転職は失敗だったとはっきり言うことができます。

<ここまでのまとめ>
民間から国立に行って感じるギャップはイメージが先行したケースになります。
「国立だからいい」というわけではないようですね。
国立から民間に行った場合、管理問題に驚いています。
民間にも丁寧な場所もあるでしょうが、杜撰な場所に行ってしまうとびっくりします。
どちらも転職先に対して「もっと情報を集めればよかった」と後悔しています。

安易に訪問看護ステーションに転職した結果……

新規立ち上げのステーションに協力した結果……

B.Rさん(32歳女性)
当時の勤務先:訪問看護ステーション

私は、新卒から大学病院に6年間勤め、訪問看護ステーションへと転職しました。
というのも、看護師の先輩が「新規のステーションを立ち上げるので、ぜひ来てほしい」と誘ってきたからです。
荷が重いと思いましたが、在宅看護に興味があったので、思い切ってステーションの立ち上げメンバーに加わることにしました。

しかし、今ではもっと考えて転職すればよかったと後悔しています。

あの時にいろいろと調べれば、新規にステーションを立ち上げるには書類仕事や事務仕事が膨大であることが分かったはずでした。
規定やマニュアルの作成もありましたが、作り方がわからないので1から調べ必死の思いで作りました。
施設に必要な資格の申請や対応などに追われ、平均3時間以上の残業をしていますが、残業代はでません。
看護をしながら、事務仕事も行っている状況です。
それがひと段落したと思ったら、利用者の数を増やさねばステーションが潰れることが判明しました。
普段の業務を行いつつ、ビラを作成し、宣伝を行い、やっと利用者が増えたと思えば終末期のためすぐに亡くなってしまったり、施設に入所が決まったりと、結局利用者が増えずに経営は常に不安定な状態です。
ついには、利用者を確保すべく、手が空いたら名刺をもって、近くのクリニックを訪問するという営業をやらされています。
(当然、営業がうまくいき、施設の利用者を増やしても私にインセンティブは入りません)

訪問看護は、利用者だけではなく、そのご家族と深いかかわりが持てるので、やりがいのある仕事だと思います。
でも、仕事のわりに給料も低く、サービス残業ばかりで、本当に将来が不安です。

前々から訪問看護師に興味があったとはいえ、新規のステーションの立ち上げに加わったのは失敗でした。
例えば、「利用者だけではなく、ご家族と深いかかわりを持つ」ことと「訪問看護をする」ことを両立させるなら、病院に付属する訪問看護ステーションでもよかったはずです。
それに、大学病院では給料や将来に不安を感じたことは無かったです。
でも今は、不安と不満ばかりです。
かといって、所長が知り合いの先輩看護師なので辞めたいとは言えず、不満をさらにため込んでいます。

都会出身者へ 田舎の訪問看護ステーションの実態

S.Kさん(29歳女性)
当時の勤務先:田舎の訪問看護ステーション

はじめまして。
私は、訪問看護師に転職して2年目になります。

とある田舎の訪問看護ステーションに勤めているのですが、もう辞めたいと思っています。
私がこのステーションを知ったのは、都内の病院勤務で3年ほど経験を積んだ頃でした。
仕事に慣れてきて、そろそろ別のことも経験してみたいと考えていた時のことです。
訪問地域の場所を聞いて、ちょっと検索して調べてみました。
「山沿い」「空気がおいしくて水がきれい」「気さくに挨拶してくれる良い人たち」
そんなイメージが次々と出てきて、詳細を調べずに転職を決定。

……今、その時の自分を叱ってやりたい気持ちでいっぱいです。

なぜなら、認知症の独居高齢者の訪問看護が大変で、大きなストレスになっているからです。
過疎地域は、一つの訪問看護ステーションが受け持つ範囲が広く、車で移動します。
しかし、道が整備されておらず、ガードレールもない道があり移動が怖いです。

そして、認知症の独居高齢者は、自分の想像よりはるかに手強かったです。
おむつは勝手に外すし、ベッドから転がり落ちて怪我をする。
この前も、勝手にベッドから落ちた男性が打撲をしてしまい、その処置に時間が取られました。
大きな怪我に繋がらなくてよかったと思っていますが、次の訪問先には時間通り行けなくなりました。
そうすると、次の訪問先に遅れてしまい怒られてしまいます。
直前に連絡しても、誠実になぜ遅れたか説明しても、納得してもらえません。
また、看護師の訪問時間を忘れられることもあります。
悪循環になっており、足が出た数時間はサービス残業として当たり前のように給料には反映されません。

最大の苦痛は、それらを一人で判断し、処理しなければいけないことです。
病院は、問題発生時に誰かの手をすぐに借りることができました。
昔を思い出して、今と比較してしまうことが精神的な苦痛を大きくしています。
それに、田舎なので、近くに友人もおらず、遊ぶ施設もない。すごく孤独なんです……。

そんなことが続き、どれだけ苦労しても報われないと思い、再び転職を決意しました。
今度は、事前に地域の詳細な状況を調べたり、看護ステーションを見学するなり、同じ轍を踏まないように転職したいと思います。

<ここまでのまとめ>
新規事業の立ち上げに、過疎地のステーション。
前者だと、良いところに当たれば得難い経験になりますね。
後者だと、人との関わりがいっぱいあるイメージです。
しかし二人とも「もっと事前に詳細を調べればよかった」と後悔しているようです。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
多くの失敗談の中にあったのは、以下のようなものです。
「もっと調べておけばよかった」
「いったん冷静になってみればよかった」
転職をすでに考えている場合、今一度、情報収集がしっかりできているか確認をしましょう。
今勤めている職場より状況が悪くなる可能性があるわけですから……。
「あの時、こうすればよかった」という後悔はなるべくしたくないものです。