看護師6人の体験談から学ぶ つらい夜勤の乗り越え方

yakinfukuu

「夜勤っていっても仮眠あるから楽でしょ?」

先日友人にこう言われてブチキレました。
どうも、何年たっても夜勤がつらい看護師です。

程度の差はあれ、ほとんどの看護師が「夜勤はつらい!!!」と口にします。
みなさんはどうやってつらい夜勤と付き合っていますか?
夜勤を乗り切るための工夫をしてますか?

ここでは、6人の看護師の体験談から、どうやってつらい夜勤を乗り越えているかを見てみましょう。

先輩や同僚から情報収集

試してみて良かった夜勤対策

I.Rさん(20代前半女性)
当時の勤務先:二交代の病院

二交代で働く看護師2年目です。
夜勤にはまだ慣れません。
一緒に働いている先輩たちは、みんなテキパキ手際よくて、慣れてるなぁって感じるんですけど、それでも話を聞いてみると「夜勤が得意!」って人はいませんでした。
私も正直夜勤は苦手です。
それでも最近は、先輩や同期からあれこれとアドバイスしてもらったことを、いろいろ試してみる余裕が出てきたこともあって、夜勤が少し楽しくなってきました。
いろんな人から話を聞いて、実際に試してみて、個人的に良かったものを挙げてみます。

□夜勤前
・入り前に6時間目標でしっかり寝る
 →意識して睡眠を取ることで夜勤中の眠気がだいぶ違います
・甘いものを食べて血糖値を上げておく
 →ただ甘いものを食べたい言い訳の気もしますが元気が出ます!

□夜勤中
・休憩の時にホットアイマスクを使う
 →目の疲れはもちろんリラックス効果がすごくあります
・仮眠出来る時は灯りを消して目を閉じて横になる
 →眠れなくても目を閉じて横になるだけでだいぶ楽になります
・着圧ソックスを履く
 →程良い締めつけ感が気持ちを引き締めてくれるので眠気に効果あります

着圧ソックスを休憩中に脱いで、新しいのに履き替えるのが最近のブームです。
次の夜勤は何を試そうか、なんていう会話を同僚とするのも楽しいです。
急変や入院が入って、それどころじゃないってこともありますが、これから自分なりの夜勤との向き合い方が見つけられたらいいなと思っています。

質問しまくりました

O.Dさん(20代前半女性)
当時の勤務先:三交代の病院

三交代病棟勤務で5年目の看護師です。
今でも夜勤はつらいです。
今でこそ自分なりの夜勤スタイルが出来ましたが、まだ夜勤を任される前の頃から心配のあまり体調崩しそうなくらい…。
眠くてミスするかもとか、生活リズムが狂って体調崩すかもとか…。
心配性なんです。
そこで私がとった対策は、先輩に質問しまくることでした。

とにかく不安で仕方なかったので、

  • 夜勤の前日は何時ごろに寝ればいいのか?
  • 夜勤入りの日は何時くらいに起きるのか?
  • 眠くならないようにはどうしたらいいか?
  • 夜勤明けはどんな風に過ごしたらいいのか?

思いつく限りのいろんな質問をして、先輩からたくさんのアドバイスをもらいました。
そして、とにかくなんでも試しました。

私が恵まれていたのは、つらい気持ちを共有して、一緒に乗り越えようとしてくれる人たちがいたことだと思います。
その中で、誰もが「夜勤はつらい」ことを前提に、それをどう乗り越えようかと話を聞いてくれたことが、一番の励みになったと思います。

夜勤がつらくない人なんて、そうそういないと思います。
いろんなやり方をして、自分に合う方法を見つけながら、つらい夜勤と向き合っていくんじゃないかと今では思えます。
それもこれも支えてくれる人がいてこそだと思うので、私も後輩から夜勤について質問された時は、なるべく不安を取り除いてあげられるようにアドバイスしたいと思っています。

まずは「先輩や同僚から情報収集をして役立てる!」という体験談。
誰もが自分なりの夜勤対策を持ってる気がします。
誰かが試して良かったことなら、自分もやってみようって気になりますね!

リズムを作る・リズムを崩さない

不規則なシフトの中にも規則的なリズムを

S.Uさん(20代後半女性)
当時の勤務先:三交代の病院

病棟勤務4年目の看護師です。
三交代の職場で働いています。
私が実践している夜勤との付き合い方を紹介します!
それは「自分なりの規則的なリズムを作り出す」ことです。

夜勤を始めて一番つらかったのは、生活リズムが狂ってしまうことでした。
中でも、夜勤明けに帰って来て寝すぎてしまうことで、夜に寝られなくなってしまうことが多かったです。
それが原因で、睡眠不足を日勤に引きずってしまうことがほとんど。
そしてなんとか復調する頃には次の夜勤があって…。

そんなところから、不規則な勤務シフトの中でも、自分なりにいくつかルールを決めて、規則的なリズムを作ってみようと思ったんです。
まず、「夜勤明けに寝すぎてしまうこと」が、自分にとっての一番の問題点だと思っていたので、「夜勤明けはなるべく短時間の睡眠を心がける」というルールを作りました。
そして、たとえ眠気が残っても、なるべくそのまま夜まで起きていて、「夜になってから存分に眠る」ようにしました。
すると、眠気を翌日に持ち越さないで済むようになったんです!
あと「夜勤の入り前に仮眠を取っておくと良い」と言われるのですが、緊張してなかなか寝られないものだし、寝なきゃと思うと余計に寝られませんでした。
そこで、「たとえ寝られなくても目を閉じて短時間でも横になっておくとだいぶ楽だ」という話を聞いたので、実際やってみたら効果があったので、それから習慣化しています。
他には、「夜勤入りと夜勤後はドカ食いをしない」とか「夜勤中の甘いものは制限しない」とかやってます。

時々、あまりに疲れすぎて、夜勤明けに寝すぎるくらいに寝てしまうことはありますが、こういうルールを作っておくことで、体調のリセットが比較的容易になりました。
誰かに押し付けられたわけではなく、自分で納得して採用したルールなので、これからもしっかりと続けていけると思います。

生活のリズムを崩さない

I.Eさん(20代後半女性)
当時の勤務先:二交代の病院

6年目の看護師です。
二交代の病棟に勤務しています。
私も最初は夜勤つらかったですし、正直嫌でした。

夜勤がつらいといっても、私の場合は、仕事の内容がつらいというよりは、夜勤のために身体のリズムが乱れてしまうことが、一番つらかったです。
夜勤中は緊張感もあってか、そんなに眠くなることはありません。
夜勤中、休憩時間が2時間あり、仮眠を取るように言われてはいるのですが、眠れたことはほとんどありません。
その反動かは分かりませんが、夜勤明けの疲労感と眠気はハンパないです。
そして、夜勤後に寝過ぎて夜眠れなくなった人の話はよく聞きますし、実際私もそうでした。
しばらく続けたら慣れるものかと思っていましたが、慣れるものじゃなかったです…。
そんな他人事のような意識ではなく、ちゃんと自分のこととして考えないとダメですね…。

自分なりに工夫したのは、なるべく生活のリズムを崩さないことを徹底することでした。
夜勤はあっても、「朝起きて夜眠る」という生活をすることを心がけました。
休日も出来る限り「朝起きて夜眠る」ようにして、昼過ぎまで寝るようなことを控えるようにしました。
それに加えて、夜勤明けはしっかりと寝る代わりに、夜に寝られなくなる対策として、寝る前に身体を疲れさせるためにランニングをはじめました。
それからは夜も寝られるようになりましたし、睡眠の質も上がったような気がします。
基礎体力もついてきたのか、仕事で疲れることも少なくなってきたように思います。

「夜勤に合わせて生活のリズムを変える」よりは、「今の生活のリズムに夜勤をどう組み込むか」みたいな意識が今でもあります。
そして今では、夜勤も私の生活の一部です。
夜勤手当も私の生活の一部なんで。

「自分のリズムを作る・崩さないことで体調を管理する!」という体験談。
夜勤そのものよりも、夜勤からくる生活リズムの乱れへの対策ですね。
体調管理がしっかりできていれば夜勤だって怖くない!

自分にごほうび!

モチベーションは手当とご褒美

I.Aさん(20代後半女性)
当時の勤務先:二交代の病院

看護師5年目です。
今の職場は二交代の病院で3年目になります。
新卒で入った病院は三交代で、準夜>休み>深夜という勤務が結構あって、休みを休みとして使えないことが多く、疲れがたまる一方だったので、二交代の職場に転職しました。

二交代の時間の長い夜勤は今でも心身ともにきついです…。
忙しいときは、仮眠が取れないこともありますし、夜勤のメンツによっては、気まずいことも。

そんな中で、私が夜勤をする上でのモチベーションは、夜勤手当とご褒美の設定です。
現在私は、一回の夜勤で12000円が手当としてもらえますので、その間の人間関係だったり、多少の煩わしさもお金になってると思えば、たいていのことは我慢出来ます。
そしてそのお金の一部を、夜勤後の開放的な気分で美味しいランチを食べに行くとか、新発売のコンビニスイーツをまとめ買いして帰るといった、ちょっとした贅沢に充てることで、自分にご褒美をあげています。
苦手な人と組むシフトの時は、なるべく普段よりも魅了的で奮発したご褒美を設定して、目の前のことよりも夜勤後の楽しみに向けて自分を鼓舞します。

夜勤は何かとぐったり疲れますが、業務を終えれば連休気分なので気持ち的には開放感があります。
夜勤明けの帰り道が晴れてると、なんだかとても得した気分になれます。

手当を原動力に、夜勤に立ち向かってる人たちって多いんじゃないでしょうか?
つらい夜勤を乗り越えたら、少しくらい贅沢してもいいですよね!
なお、夜勤後の開放感の中では、金銭感覚がおかしくなるという話も聞きますので、衝動買いには気をつけましょう…。

夜勤が大好きな人もいる!

夜勤大好き

E.Tさん(20代前半女性)
当時の勤務先:二交代の病院

看護師3年目になります。
二交代の病院で働いています。
夜勤大好きです。
仕事なので大変さもつらさももちろんありますよ。
人数が少ないことの責任も認識してます。
でも、日勤と比べたら夜勤の方がずっとメリットが多いと思ってます。
私が元々夜型の人間というのもあると思いますが、夜勤の良さを挙げてみたいと思います。

1:朝早く起きなくていい

朝起きなきゃいけないのが苦手なので、朝起きなくていいのはすごくメリットです。
出勤の電車が空いてるので楽です。
日勤だと遭遇する通勤ラッシュを避けられます。

2:ケアが少ない

寝てる患者さんが多いので、日勤よりも圧倒的にすることが少ないです。
全身清拭、洗髪、足浴等はありません。
出勤している看護師の数が少ないので、担当する患者さんの数は多くなりますが、それを差し引いてもメリットです。

3:手当がつく

夜勤手当がつくのでお財布が潤います。
夜勤だけのメリットです。

4:面倒な人付き合いがない

出勤者が少ないため、休憩も交代になるので、一人の休憩時間が取れることがメリットです。
日勤だと休憩時間が同じになった人からいろいろ言われて自由になりませんからね。
他の人の目を気にして食べるものを考えたりする必要がなくて楽です。
ご褒美スイーツとかも好きに買って持ち込めます。

5:入院や急変がなければ体力的に楽

騒がしくなる頻度は日勤でも夜勤でもそう変わらない気もしますが、元々夜勤ではオペ出しや検査出しがなく、忙しく動き回ったりすること自体が少ないので、その分体力的に楽です。

以上が、私が思う夜勤の良さです。
日勤がつらいくらいなので、いっそのこと夜勤専従にしてもいいかなと思ったりしてます。

最後は少し特殊ですが、「夜勤が大好きな方」の体験談でした。
もしも夜勤に対してマイナスなイメージばかりがある時は、こういったメリットに目を向けてみてはいかがでしょうか?

まとめ

「夜勤はつらい!!!」

ですね。
だけど、こうやって他の人の工夫の仕方を見てみると、うまくやっていく方法がありそうな気がしませんか?
夜勤が大好きという人もいるように、つらさばかりにとらわれないで、発想を逆転して夜勤のメリットにも目を向けてみるのも大事です。
今はお金のためと思って頑張るのも一つのやり方ですが、つらい夜勤を乗り越えた経験は、看護師としてのスキルとして、これからのあなたを支える自信にも繋がると私は思います。