復職したママ看護師の体験談6選 みんなどうやって復職してる?

復職を考えている看護師のみなさんこんにちは!

ママ看護師が復職するには、お金が足りない、離婚した、育休が終わったなど、様々な理由があります。
そして、復職には悩みもつきものです。

日勤のみでの仕事を探せるの?
お金のことを考えると夜勤をしたいけど、子どもはどこに預ければいいの?

そんな悩みを抱えながら、具体的にどうやって復職していったのでしょうか。
6人の現役ママ看護師の体験談をご紹介します。

希望の配属にならなかったとき、どうする!?

仕方なく病棟へ復職

B.Eさん(25女性)
勤務先:病棟

私は、1年半の育休を終え、乗り気はしなかったですが、キャリアを積むために病棟で復帰しました。
勤務先は900床の総合病院です。
オペ室を3年経験して、慣れてきたところで産休・育休に入ったので、本当はオペ室に戻りたかったです。

私の育休中にオペ室に人が入ったので、師長から別の職場、できれば病棟へ異動してもらいたいと言われました。
一応選択肢は用意されていました。
外来と月1回の夜勤をするか、病棟で月2回の夜勤をするかの二択でした。

私としては、日勤のみを希望したのですが「託児所がある」という理由で却下。
病棟で新しい経験を積ませたいという師長の目論見もあったようです。
確かに、病棟を経験するタイミング的には今だと思いました。

でも、病棟にしても外来にしても、他のスタッフに迷惑をかけるのではないかととても不安でした。
まず、子どもの世話をしながら初めての病棟勤務となると、絶対ストレスはたまります。
育児にも職場にも悪影響が出るのではないかと思いました。
かといって外来で復帰するとしても、子どもの急病で私が抜けることがあれば交代要員を作る必要があるので、それはそれで大変です。

その点、オペ室なら経験があるので、たとえ急に穴をあけることになっても、余裕があるときに他のスタッフ以上に仕事をすることはできます。
何とかオペ室で復帰をできないか交渉してみましたが、ダメでした。

思えば、妊娠した時も安定期までは日勤だけでお願いしたいと申し出たものの、却下でした。
そのせいでとは言いませんが、切迫流産で出産間際に入院するハメになり、仕事を休むことになってしまったんですよね。

まあ病棟なら師長は別の人だし、オペ室の師長の顔を見ずに勤務できるなら精神的にラクかもしれないです。
子どものことはかなり心配ですが、何か起こったらその時に対処すればいいという風に、気持ちを大きく持つことにしました。
どうしてもだめなら、その時は…転職かな。
転職も視野に入れつつ、今は病棟で頑張っています。

復職の条件も交渉次第!?

G.Iさん(28女性)
勤務先:眼科外来

私は内科病棟5年経験のある2児の母です。
ブランクが3年あります。
幸い、時短復帰が通りました。

本当は内科で復帰したかったのですが、人が足りないから眼科へ行ってと言われました。
未経験の科への配属とあって、不安で仕方なかったです。
でも、眼科は検査が多くて、新しいスキルを付けることができるみたいでした。

とりあえず、3か月は頑張るつもりで飛び込みました。
そのくらいあれば、検査の概要は覚えられるでしょう。
それで合わなければ異動を考えてもらおうと思い、師長と事務長に約束してもらいました。
まあ、きちんと文書でもらったわけではないので、本当に約束を守ってもらえる保証はなかったですがね(汗)。

最初は年下の先輩に頭を下げ、検査の補助や雑用から始めさせて欲しいと申し出ました。
子どもの体調不良で迎えが必要になることを考えると、大事な検査を任されてもかえって先輩の迷惑になりますからね(溜息)。
私がいることで、少しでも仕事の進行がスムーズになるように心がけていました。

与えられた仕事は、器具の消毒や器械の準備、検査補助、処方箋の発行でした。
初めこそ、たくさんある器械に戸惑って、間違えや勘違いがありました。
指示されたものとは違う器械を出したり、器具を間違えて消毒することもあり、役立たずだとか、給料泥棒とか聞こえたこともありました。
風当りも強かったです(苦笑)。

でも、3か月経つうちに、概要は覚えました。
もちろん、死ぬほど自宅学習をしましたよ。
もうすぐ小学生になる子どもの勉強を見つつ、自分も勉強してました。
そのおかげで、子どもの勉強習慣が就学前にできたので、そこはありがたかったかも。

仕事で幸いだったのは、器械操作や検査に補助でつかせてもらっていたため、わからないことはすぐにメモして家に帰ったらすぐ復習できたことです。
他の看護師より環境が良かったかもしれません。
昨日補助した検査を今日も行うというように、同じ検査を繰り返すこともありました。
だから、一度聞いて覚えられなかったことに関しても、忙しい先輩を呼び止めて聞く時間を省くことができたのです。
今では、先輩担当の検査にもかかわらず、私がメインで操作をさせてもらっている時もあるほどです。

そして、思いのほか子どもの呼び出しも少なくて助かっています。
そろそろ本格的に検査を任せてもらえそうです(喜)。
ここまで来るのはつらいこともあったけど、いい経験になりました。
私の後から入職してきた看護師には、産後復帰するときは交渉次第で働きやすくなるよ、と教えています。

ママ看護師の働き方

B.Hさん(25女性)
勤務先:透析クリニック

私は1年の育休を終え、病棟で復帰しました。
外来で復帰したかったのですが、人が足りているとのこと。

仕事に慣れるまで何か月か体を慣らしたいと相談するも、スタッフが足りていない病棟勤務になりました。
もともと病棟で勤務していましたが、体力が持つのか心配でした。

まあ、病院側が足りていないところへ人を補充するのは当然のことです。
少しでも戦力になれればいいと思って夜勤の回数を2回までとすることで受諾しました。
子どもは普段は認可保育園へ、夜勤の時は宿泊ができる託児所へ預けることにしました。
1泊1万超えるし、残業があると稼ぎより託児代金の方が高くつきますが、仕方なかったです。
病棟復帰と並行して、体力が持たなくなった時のために、日勤のみの転職先をコッソリ探し始めました。

夜勤に入る日に、託児所へ宿泊するのが私の子ども1人だけの時もありました。
保育士さんとはいえ知らない大人と2人きりで夜を過ごすことになるわが子の心情を思うと、いたたまれない気持ちになりました。
自分も、夜勤明けだとロクに子どもの世話もできなかったです。

そんな生活にやっと慣れてリズムが出来てきたころに、夜勤を増やしてくれないかという要請がありました。
今でさえギリギリの生活なのに、夜勤を増やしたら家計が赤字になります。
せっかく手技の感覚を取り戻したところだったので、この病院で仕事を続けたいと思っていました。
でも、事情は考慮されませんでした。

病院のことを考えれば話を受けるべきなのでしょうが、自分が困窮してまで病院に尽くすのは違うと思うし、タイミングよく透析クリニックから内定が出たところでした。
結局、要請を断りつつ退職しました。

今は、外来で忙しく過ごしています。
病棟で慣れてきたころに転職できたのも幸いしました。
手技のカンを取り戻していたので、すぐに仕事に慣れることができました。

病院が看護師に求める働き方は常に考えていますが、求めに応じられないこともあります。
今は、安心して働ける職場を見つけることができてほっとしています。

未婚のシングルは復職がキビシイ

U.Hさん(24女性)
当時の勤務先:療養型

私は未婚のシングルママです。
新卒で急性期に勤めましたが、1年半で妊娠したため退職しました。
当初は妊娠したら結婚するのだと思っていたのですが、考えが甘かったです。
妊娠を伝えた後、子どもの父親とは音信不通になってしまいました。

1人で生んで育てる自信はなかったので、親にそのことを話しました。
さんざん説教されましたが、なんとか子どもを産んで実家で暮らすことができました。
産後を無事に過ごすことができて、ありがたかったです。

子どもが1才になったので、託児所へ預けながら働こうと思い、復職を決めました。
勤務先は日勤のみの療養型です。

実は、急性期の経験を生かしたかったので、24時間保育がある病院へ転職しようと思っていました。
夜勤をすればお給料も高くなるので、フルで働くつもりでした。

しかし、未婚でシングルママということへの理解が主に師長や主任から得られませんでした。
バツイチのシングルママならパートナーとうまくいかなかったんだとわかってもらえるようです。
ところが、結婚歴がないシングルママだと単に計画性の無い人間だと思われてしまい、良い印象を与えることができませんでした。

手当をもらえる病院を何件か当たったものの、急性期は独身だとか、子持ちでも経験豊富な人が多く、入職が難しいことがわかってきました。
結局、急性期はあきらめ、療養型の病院を3件ピックアップしました。

これまで何度も落とされてきたので3件すべての面接に「ここを逃したら後がない」という気持ちで臨みました。
それでも、子どもが熱を出して病気になった時はどうやって乗り切るのかを聞かれるのは変わりありません。
結果は、3件中1件で何とか採用になりました。
子どもに何かあった時でも親に見てもらって、自分は仕事に集中できる環境が整っていたため、何とか入職することができました。
私は幸い実家を頼れますが、実家がなかったらと思うとゾッとします。

私は覚えが悪いし、経験も知識も浅いですが、何とかやっていけるように頑張りたいと思います。

セミナー受講で自信をつけて復職

熱意をアピールできた

G.Nさん(35女性)
勤務先:内科病棟

子どもが中学生になった春、離婚したので、働く必要が出てきました
私は復帰支援セミナーを受け、10年のブランクを経て病院に復帰した看護師です。
臨床経験は内科病棟で2年あしかありませんが、経験のある内科病棟で復帰できればうれしいと思っていました。

しかし、私は経験が浅く手技の自信がありませんでしたので、病院が定期的に開催している復職支援セミナーを受講することにしました。
あわよくばその病院で復職したいという気持ちもありました。
残念ながら、ホームページで求人を確認したところ、応募者多数で中途採用者の申し込みは締め切られており、応募は叶いませんでした。

セミナー自体は、講義と病棟勤務を数日体験できるプログラムでした。
参加したことで、少し採血と病棟勤務のときの「あぁ、病棟勤務ってこんな感じだったような…?」という感覚をぼんやり思い出すことができました。
数日間で立ち回り方を思い出せたとか、劇的に変化があったわけではありません。
実際の職場でなければわからないことがたくさんあります。

それでも、セミナーを受講したことで、復帰したい気持ちや熱意がアピールできるようになったと思います。
面接時にも知識や技術に不安があることを強調して伝えました。
師長は気持ちを汲み取ってくれ、ブランクがあり知識や手技に自信がないことも含めて私を採用してくれました。
そして、経験があればやりやすいだろうということで見事、内科病棟で復帰することができました。

内定をもらってから、出勤まで学生時代の教科書を読み返して初出勤に臨みました。
職場では、プリセプターに丁寧に教えてもらいながら仕事を覚えていきました。
ここまでは順調に業務をこなして来ました。
来月から夜勤が始まります。

子どもには家事を負担してもらっていますが「かあさんが頑張るなら、僕も頑張る」と応援してくれています。
セミナーの受講で、仕事に就く自信をもらい、本当にありがたいと思っています。

職場についていけずに休職

ウツになって

K.Nさん(29女性)
勤務先:内科病棟

こんにちは。
私は、ブランク5年で内科病棟に復職したアラサーシングルです。
以前は外科だったので、まったく違う領域に戸惑いつつも頑張って勤務していました。

ルート確保に手間取り、2週間くらいは先輩に代わってもらっていました。
残業も予想以上に多く、3時間残業は当たり前でした。
自分の手が遅いせいで、私だけ残業が4時間を超えることもありました。
時には家に帰る時間も取れず、勉強会や研修、懇親会にかこつけた強制的な飲み会…。

看護師が大変なことは外科に勤務した3年間で分かっていました。
こどものためを思って復職しましたが、病棟勤務のプレッシャーで胃は痛くなるし、ずっと緊張していなければならない環境や緊張が続き、飲み会もストレス発散どころか先輩との付き合いを意識しすぎて逆にストレスがたまる一方でした。

子どもと過ごす時間や家事の時間が取れないこともしばしば。
そして、復職3か月でウツになりました。
この時は自分の気持ちすらわからなくなっていました。
もともと、食べるために看護師になったのですが、なぜもっと違う技術を身につける仕事を選ばなかったのかを後悔することがあります。
看護師を続けたいかと言えば、お金のため意外には続けたくありません。
でも、同期が辞めたいと言いながらも続けている様子を聞いて、辞めるのは逃げだと思ってしまいます。
そして、眠れないし、集中力がなく、嘔吐をした段階で、心療内科を受診し、うつ状態と診断を受けました。
主任に勧められて、一旦休職することになりました。

結局、2か月休職することに。
普段できなかった家事を片付け、子どもの面倒を見ているうちに多少なりともリフレッシュできたのでしょう。
元気な自分を取り戻せるようになりました。

今は、これからの復職に向けて、主任と経過報告を兼ねた話し合いのため、少しずつ病院にも顔を出しています。
主任とは、外来に移動してみたらどうか、飲み会はパスしても良いなど、色々話し合うことができました。
それでもまたウツ症状がでるなら雇用を考えなければいけないとは言われましたが、良い条件で職場を変わることができるのだと思い、安心しました。

病気になる前につらい気持ちを主任に相談すべきだったかもしれません。
どうしてもつらい場合は休職を考えてみるのも今後、看護師を続けていくための一つの方法じゃないかと思った出来事でした。

まとめ

ママ看護師が復職するには、職場選びが大切です。

特にブランクの方は、プリセプターや教育してくれる先輩をつけてもらえるかどうかの確認をしておきましょう。
育休復帰の方も改めて職場の方針を知っておくことが大切です。
夜勤をするにしても、できれば日勤から徐々に体を慣らせるようにしてもらいましょう。
あまりにも想定と違う場所への勤務になった場合は、転職も考えた方が良いかもしれません。

できるだけ自分に合った環境で復帰できるように頑張ってください。