精神科に転職する看護師が押さえておくべきポイント

項目 評価 コメント
特徴 身体の治療ではなく、心の治療を提供する場所
役割 身体的には元気な場合が多いので、精神的ケアが重要
残業 × 少ない
求人数 多い  精神科は総合病院だけでなく、クリニックもあるため多い傾向
医療行為 少ない 医療行為というより、日常生活援助や療養上の世話が多い
スキルアップ  観察力や話す力が必要になるため、コミュニケーション能力が身につく
子育てママ 残業が少なめなので、育児との両立がしやすい
新卒  新卒でも精神科勤務は可能。教育体制の充実している病院を選ぶといい

精神科ではどんな仕事をする?

精神科は、統合失調症やうつ病、不安食害、アルコール・薬物依存症などのほか、認知症、アルツハイマー病を患う患者さんが多く入院しています。

仕事内容は、精神的ケアがメインになり、あとはバイタルチェック、食事、トイレ、入浴などの介助、リハビリのサポート、薬の管理、監視などになります。

患者さんの中には、薬を飲まない人や、間違った薬を飲んでしまうことがあるため、服薬指導は重要な業務になります。
また、精神状態によって、買い物、お金の管理などの日常的な仕事もあります。

精神科で働く看護師はどんな人?

精神科は、患者さんとのコミュニケーションが重要なため、人と話すことが好きな人や、人の話に耳を傾けることができる看護師が多く働いています。

また、暴れだした患者さんを押さえつけることや、体を張って仕事をすることが多いため、男性看護師の活躍が目立ちます。

精神科で働くメリット

・残業が少なく、プライベートが充実
・急性期とは違い、ゆったりと仕事ができる
・患者さんとのやりとりが多く、コミュニケーション能力が上がる
・患者さんの言動や表情の変化が少しでもわかったときは、やりがいにつながる

精神科で働くデメリットはある?

・医療行為が少ないため、看護スキルの低下
・患者さんが感情的になりやすく、暴力を振られることがある
・精神疾患を持つ患者さんとかかわるため、自分にもダメージがくる

まとめ

精神科の看護師は、患者さんの病気が原因で、暴言・暴力を受けることがあります。
はじめは、ショックを受けますが、すぐに気持ちの切り替えが必要です。

患者と親しくするだけでなく、程よい距離感を持って接することも重要になってきます。
患者さんの治療のためでもあますし、自分のためでもあります。

精神科での勤務が未経験の場合、症状が軽い患者さんが多いところがオススメです。
それ以外には、教育体制の整っている病院を選ぶといいです。

お役立ちコラム

コラム1「身につくスキルは?」

・コミュニケーション能力
・カウンセリング能力
・薬に関する専門知識
・自分の感情をコントロールする能力

コラム2「危険手当とは?」

精神科の患者さんは気持ちをコントロールできないことが多いです。
その場合、暴力に訴えてしまうことや、自らを傷つけてしまう「自傷行為」や他人を傷つけてしまう「傷害行為」をしてしまう危険があります。

看護師は患者さんの行為を素早く止めて、患者さんや周りの人にケガがないように守る必要があります。
そのため、危険手当がつく病院も増えています。金額は、月額約10,000円前後になります。

コラム3「どんな暴力?」

〈身体への暴力〉
・うつ病の女性患者が妄想・幻覚により、看護師の頭をたたいた
・認知症の高齢男性患者の要求に応じたけど、看護師を押し飛ばした

〈言葉による暴力〉
・薬物依存症の男性患者が妄想し、看護師に暴言・嫌がらせをした
・入院拒否の30代男性患者が看護師を威嚇した

コラム4「精神科ならでは?」

・喫煙所が設置されている病棟がある
・持ち物検査がある
・監視カメラが設置されている病室がある