緩和ケア病棟に転職する看護師が押さえておくべきポイント

項目 評価 コメント
特徴 末期がんや疾病などで、回復が見込めない患者さんのケアや看護を提供する場所
役割 患者さんの疾患による痛み、肉体的・精神的苦痛などを和らげ、最高の最期を迎えることができるようケアする
残業 急な入院がないため、比較的少ない
求人数 × 病棟数が少ないため、求人数は非常に少ない
医療行為 一般的な医療行為ではなく、緩和を目的とした医療をする
スキルアップ 緩和ケア認定看護師資格、緩和ケアについてのスキルが身につく
ブランク ブランク看護師でも働きやすい、ただ緩和ケア病棟経験のある人は優遇される
子育てママ 託児所完備の病院が多く、残業も少ないので、働きやすい
新卒 × 新卒看護師の採用は少ない

緩和ケア病棟ではどんな仕事をする?

緩和ケア病棟は、老衰・病気・障害などの理由により、治療による改善の見込みがなく、余命2週間~半年程度で死を迎えることを想定する時期の患者さんが多いです。

・主な仕事内容
担当医や薬剤師・栄養士などと協力しながら、痛みや苦痛の軽減を目的とした、治療やケアをします。
また、患者さんが良い入院生活を送れるよう、季節に応じて音楽会やお茶会などを開き、リラックスできるよう環境づくりが必要です。

・ご家族のケア
緩和ケア病棟の看護師は、患者さんが亡くなる時期のケアをします。
ご家族にとって、患者さんが亡くなる前というのは、とても辛いです。
そんなご家族の気持ちに寄り添い、患者さんとの付き合い方のアドバイスをします。

緩和ケア病棟で働く看護師はどんな人?

緩和ケア病棟は、患者さんの話をじっくり聞ける看護師が多いです。
患者さんの苦痛を軽減し、残りの時間を、その人らしい過ごし方ができるようにサポートしているからです。

患者さんがどんな苦痛を感じ、何を求めているのか理解する必要もああります。
なので、コミュニケーション能力の高い看護師が多く在籍しています。

緩和ケア病棟で働くメリットはどんなこと?

・緩和ケアは、看護師・医師・カウンセラー・薬剤師などが一丸となって医療を提供するので、チーム医療が学べる
・穏やかに過ごすことを目的としているため、勤務が比較的ゆったりしている
・じっくりと一人一人に看護するため、患者さんと深く関わることができる
・残業が少ないので、プライベートが充実できる

緩和ケア病棟で働くデメリットはある?

・患者さんやその家族との関わり方に悩みやすい
・終末期の患者さんが多いため、感情移入しやすく自分への精神的ダメージがある

まとめ

緩和ケア病棟の看護師は、患者さんの痛みや苦しみを和らげることを目的とします。
結果として、その人らしく過ごすことができ、そして穏やかなまま旅立つことができるようお手伝いをします。

具体的には、身体的・精神的な苦痛などを取り除き、患者さんの気持ちに寄り添います。
そのため、深く患者さんを理解することが必要です。

また、患者さんのご家族にケアが必要です。
患者さんの最後に関わるので、慎重な対応が必要になります。
ですが患者さんの旅立ちの手助けをすることは、人間的な成長ができますし、看護のやりがいになります。

お役立ちコラム

コラム1 患者さんとのかかわり方

入院している患者さんは、死への恐怖心を抱いています。
看護師は、患者さんの死の悲しみや恐怖を他の患者さんに伝わらないようにして、気持ちの切り替え、常に療養中の患者さんと明るく接していく事が必要です。

コラム2 緩和ケア病棟看護師の必要性

一般病棟と比べ、求人数は少ないが、注目度は高く、長寿、高齢化社会が進んでいるので、必要性は増しています。

コラム3 緩和ケア病棟への転職注意点

緩和ケアやがん看護の経験が浅い看護師は、緩和ケア病棟に配属されないことがあります。
緩和ケア病棟がある病院は、がん看護の専門性が高いので、キャリアに不安がある場合は、まずは他の病棟で経験を積んでから、緩和ケア病棟へ異動するといいです。