急性期に転職する看護師が押さえておくべきポイント

急性期病棟は何がおこるかわからない。イレギュラーなことが多い。

項目 評価 コメント
特徴 病気の発症から亜急性期までの医療で比較的症状が厳しい状態の時期に行われる医療を提供する場所
役割 急性期の患者さんの状態は刻一刻とどんどん変化していくため、患者さんの状態をきちんと把握する
残業 多い 患者さんは、突然の事故や病気で運ばれてくることがあるため、残業は他科に比べると多い
求人数 急性期病院の数も増えているため求人数は多い
医療行為 多い 医療行為や措置が多く、症例数も多いので、色々な経験ができる
スキルアップ 急性期病棟で経験を積めば、他の病棟に異動になっても役に立てる看護実践能力が身につく
ブランク × 最先端の医療を行っているので、新しい技術や知識が必要
子育てママ × 残業・夜勤回数も多めなので、子育て中のママさん看護師は、育児との両立は大変
新卒 急性期病院は看護学校を併設していることも多く、新卒入職者が多いのが特長

急性期ではどんな仕事をする?

急性期病棟の仕事は、重症の患者さんの看護です。

基本的な仕事内容は、一般病棟とそれほど変わりはありません。
ただ、重症の人が多く、急変することがあるため、3時間毎にバイタルチェックし、常にモニターで全身状態を観察して少しの変化も見逃さないように注意する必要があります。

また、点滴も1人の患者さんに何種類も投与し、点滴の種類によって副作用がでることがありますので投与後の観察も重要です。

急性期で働く看護師はどんな人?

看護学生のほとんどが、最初の就職先として急性期病棟を選びますので、急性期病棟は若手看護師が多いです。
また、急性期病棟は夜勤や残業も多く、仕事もハードですから、既婚者よりは独身の若手看護師のほうが働きやすく、自然と若手看護師が多くなっています。

急性期病棟では、最先端で高度な医療が行われているので、キャリアアップを目指している看護師や認定看護師・専門看護師の資格を目指す看護師も増えています。

急性期で働くメリットはどんなこと?

・勉強会や研修が多いので、スキルアップできる
・高度医療の現場で多くの事例を経験できる
・ハードだがそのぶんのやりがいを感じる
・常に緊張感はあるが、活気があり、職場の雰囲気が良い

急性期で働くデメリットはある?

・ハードな労働環境(残業が多い・夜勤がある・急変対応なども多い)
・患者の1人1人にじっくりと関わることはできない
・プライベートが少ない

まとめ

急性期病棟の魅力は、スキルアップとやりがいです。急変への対応や残業が多い現場なので、精神的・体力的にもハードな環境ではありますが、そのぶん短期間で数多くの症例経験を積むことができます。
常に患者さんの出入りも多く、忙しい急性期病棟ではありますが、活気にあふれ、雰囲気も良く、魅力を感じる看護師も多いようです。

急性期に関するコラム集

コラム1「患者の家族のケアも重要?」

急性期病棟に入院している患者さんはどういう治療をするのか、病気や怪我は良くなるのかなど不安でいっぱいです。
そういう患者さんの不安を取り除けるように精神的ケアをしるのも重要な役割です

また、患者さんだけではなく、家族も不安でいっぱいです。目の前で患者さんが倒れたり、救急車で搬送されたのちに病院から電話連絡がきた場合などは、パニック状態になっていることもあります。

そういう家族に対してのケアも急性期病棟の看護師として、大切な仕事となります。

コラム2「転職に有利?」

急性期病棟で経験を積めば、看護師がするべきことや求められることは大体できるようになります。
転職を考えた時に急性期病棟だけでなく、外来やクリニックなど、勤務先の選択肢が幅広いというメリットがあります。

コラム3「人気の職場?」

看護師の勤務先の中でも求人数が多いです。
即戦力になってもらえる経験豊かな看護師や向上心がある若手看護師を必要としています。

ハードな職場として知られている急性期病院ですが、自分のスキルを高めたい、基本を身につけたいという志望動機で急性期病院の看護師を目指す人が多くなっています。

新卒看護師や第二新卒の看護師は、まずは急性期病棟で働くといいでしょう。基礎となる部分をしっかりと身につけることができます。
また、急性期病棟は教育制度が充実している傾向にありますので、着実にスキルアップすることができます。

コラム4「給料は高い?」

急性期病棟は給料が高めです。理由は、残業や夜勤が多く、各種手当の金額が多くなるからです。
また、急性期病棟は病院の花形職種でもあり、売上も大きい部署です。そのため、昇給や昇進、ボーナスで急性期病勤務の看護師は高く評価される傾向があります。